夢幻水滸伝
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第百三十七話 連勝を見てその十一
「イタリアでも会話出来るしな」
「もっと言えばフランス語ともですから」
「そやねんな、これが」
この国の言語ともというのだ。
「結構違うとこもあるけどな」
「勉強しやすいんですよね」
「イタリア語とフランス語近いからな」
これもフランス語がラテン系の言語だからだ、だからイタリアオペラの歌手は普通にフランスオペラの作品にも出て歌うのだ。
「それでな」
「普通に話せますさかい」
「もうな」
「スペイン語喋れたら」
「イタリアにもフランスにもポルトガルにも行けてな」
そしてというのだ。
「中南米全体でもな」
「言葉で苦労しませんさかい」
「スペイン語喋れたら大きい」
「ほんまそうなんですよね」
「これがな」
「それわしもわかる」
サンチェスも言ってきた、ゴーレムのいかつい感じの顔が酒で真っ赤になっている。
「プエルト=リコ出身やからな」
「あっ、そっちはな」
「そや、アメリカにあってもな」
欧に話した、アメリカの準州という立場なのだ。
「昔スペイン領でな」
「今もやな」
「スペイン語が普通や」
「英語よりもやな」
「そや、それでや」
「自分もスペイン語喋れてやな」
「普通に周りもな」
プエルト=リコではというのだ。
「スペイン語喋ってる」
「そやったな、そういうのわしはな」
「ちょっとわからんか」
「客家やからな」
欧も欧で自分のことを話した。
「こっちの世界でもおるけれどな」
「昔の漢民族の流れか」
「何か苗族やって話もあったな」
「その辺りはどうなんや」
「そう言われると少しわからんが」
客家である欧自身もというのだ。
「まあとにかく客家は客家でな」
「独特の言葉使ってるな」
「昔からな」
「昔の中国語っていうな」
「発音とかな、そうした言葉はな」
実際にというのだ。
「わしはな」
「ちょっとわからんか」
「北京語みたいに喋れたらあれか」
欧は自国の言語のことからスペイン語を考えて話した。
「世界中の華僑と会話が出来る」
「そういうことや」
言うならばとだ、サンチェスはアグノンに答えた。
「要するにな」
「スペイン語を喋れたら十億人単位と喋れるんやな」
「そこまでいかんかも知れんけどな」
「けれどよおさんの人と話せるんやな」
「そや」
サンチェスは欧にその通りと答えた。
「つまりはな」
「そういうことか」
「ああ、それだけにスペイン語は世界的に重要な言葉や」
「中国語や英語と並ぶか」
「そういうことや」
「成程な」
「ただな、日本におると」
サンチェスは起きた世界で自分達がいる世界のことも話した。
「スペイン語はな」
「あまり重要やないな」
「そう思われてるな」
「何故かですね」
ビクトリアも言ってきた。
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