八条学園騒動記
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第五百六十七話 喫茶店の服その九
「やっぱり」
「ええ、ただね」
レミはここでこうも言った。
「何か連合一の資産家はね」
「八条家とかロスチャイルド家とかだよね」
「いやいや、もっと上がいるでしょ」
「上っていうと」
「この国の皇室よ」
レミはベンに強い顔と声で話した。
「あの家よ」
「えっ、日本の皇室なんだ」
「そう、日本の皇室はね」
レミはこの家についてさらに話した。
「歴史的なもの一杯持ってるから」
「ああ、それでなんだ」
「もう価値のつけられないレベルの一杯持っていて献上されるものも多いから」
だからだというのだ。
「その資産はね」
「連合一なんだ」
「もう連合一の資産家らしいわよ」
「あの小さな皇居でもだね」
「暮らしは質素でも」
それでもというのだ。
「その資産たるやね」
「物凄いんだね」
「歴史的なもの一杯持ってるから、三種の神器とか」
「あの神話の頃からあるっていう」
「そんなお家よ、だからね」
「もうその資産たるやだね」
「連合一なのよ」
そこまでだというのだ。
「もうね」
「あのお家はそうだったね」
「セーラだって物凄く敬意払ってるでしょ」
日本の皇室に対してというのだ。
「シヴァ家なんて足元にも及ばないとか言って」
「マハラジャでもだね」
「そう言ってる位で」
「実際に連合で一番古いお家でね」
「しかも皇帝だから」
「格が違うね」
「あそこはもうね」
それこそというのだ。
「別格よ」
「資産にしても」
「そう、もう国宝が幾らでもだから」
「八条家なんてものじゃないね」
「というか八条家って元お公家さんでしょ」
「その皇室に仕えるお家だね」
「だからもう格はね」
それはというのだ。
「全く違うわよ」
「そうなんだね」
「あの家は本当に別よ」
「そういうことだね」
「ええ、ただお金は」
「心配無用だね」
「というか多過ぎて」
文化祭の催しを行うには、というのだ。尚八条学園も資金に余裕があるので運営はかなりのものである。
「それこそね」
「お金については」
「心配いらないというか」
「むしろ困るね」
「多過ぎてもね」
「そうだよね」
「というかね」
レミは首を傾げさせつつこうも言った。
「セーラってお金の使い方凄いわよね」
「大金持ちだけあってね」
「私達とは違うわね」
「そもそもね」
「もう使ってる意識ないんじゃないかしら」
ウェンディは首を傾げさせて二人に話した。
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