八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百七十二話 沖縄の食べものを食べながらその十三
「日本で食べた方がね」
「美味しいっていうね」
「お水が悪くて」
イギリスはまずこれが問題だという。
「調味料もね」
「あっちはまともに使わないらしいね」
何かお塩とお酢以外はあまり使わないとか流石に嘘だろうと思う、あと何でもケチャップをかけるらしい。
「そうらしいね」
「日本と比べて」
「それで火の通し方も」
これもだ。
「もう酷くて」
「じっくり通すだけで」
「火加減も」
この発想もだ。
「あまり、らしいから」
「あと盛り付けもね」
「幾ら何でもパイの中にザリガニが丸ごと何匹もとか」
ネットの画像で見てこれはまずいと確信した。
「ニシンも丸ごとね」
「パイに入れてるわね」
「内臓とか取ってないみたいだし」
「それじゃあね」
それこそだ。
「もうね」
「美味しい筈がないわね」
「本当にね」
それこそだ。
「イギリス料理はね」
「美味しくないことも」
「当然だろうね」
「けれどちゃんと作ったら」
日本みたいにだ。
「美味しいみたいね」
「そうみたいだね」
「そう思うとイギリスのお料理の仕方に問題があるとか」
「そうかもね、お寿司も」
あっちの人が日本の人達にも満足してくれると自信満々で言って出してきてくれたそれにしてもである。
「何か変なケーキか」
「お寿司か」
「そう、それでね」
「お寿司に見えないのね」
「天婦羅の握りも」
これも凄かったので詩織さんに話した。
「天むすみたいな」
「そんなのなの」
「凄かったよ」
「ちゃんとお料理の基本が出来てないとか」
「その可能性あるね」
こう詩織さんに話した。
「どうも」
「それは酷いわね、じゃあ」
「じゃあっていうと」
「この秋田米使っても」
「お料理の仕方が駄目だと」
「駄目ね、秋田のお米はいいのに。実はね」
ここで詩織さんはお話をしてくれた、そのお話がすぐに物凄いことになっていくとはこの時僕は夢にも思っていなかった。
第二百七十二話 完
2020・2・15
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