八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百七十一話 元の生活に戻ってその十一
「即座に病院に行くべきだ」
「漫画に出る前に」
「そして事実を明らかにすべきだ」
「そうですよね」
「そもそもこの町長はいつも誰かに監視されているとか言っていたが」
「誰が監視しているのか」
「政府か、特撮ではないのだ」
井上さんはまた断言した。
「そんなことはだ」
「まずないですね」
「そうだ、明らかに何か妄想を抱いている」
その元町長さんはだ。
「おかしなな」
「そうですよね」
「事実を検証しないでそれを公の場で拡散することはだ」
「若しそれが事実でないなら」
「デマコーグになる」
「原発のこともそうですね」
「そうだ、しかもこの原発の話以降だ」
この漫画はだ。
「連載していないが」
「このことが大問題になって」
「逃げたと思われても仕方ないな」
「釈明する責任が生じましたからね」
原発のことでだ、言うまでもなく。
「それで逃げたことは」
「他人の責任追及には熱心だがな」
「もうそれで、ですね」
「この原作者の実態がわかる」
それが露わになったと思われても仕方がない。
「そう考えると私もあの漫画はな」
「問題がありますね」
「問題ばかりとだ」
井上さんもこう言った。
「私も思う」
「酷い漫画ですね」
「多くの漫画があるが」
「その中には酷い漫画もありますが」
「あれだけ酷い漫画はそうはない」
それこそというのだ。
「だから鵜呑みにする位ならな」
「読まない方がいいですね」
「絶対にな」
「そうですよね」
「ただ、だ」
ここで井上さんはこうも言った。
「あの漫画以外の料理漫画はな」
「いい作品も多いですよね」
「博多を舞台にしたサラリーマンの人が主に料理を作る漫画はな」
こちらはというのだ、こちらの作品はほのぼのとしていてやはり三十年以上続いているが本当に面白いしためになる。
「私はいいと思う」
「自分でそのお料理作れますし」
「レシピも紹介されていてな」
「現実的ですしね」
「おかしなキャラもだ」
あの漫画はそうしたキャラしか出ないがだ。
「おかしな思想もだ」
「ないですね」
「間違っても原発だの鼻血だのな」
こうした話はというのだ。
「ない」
「極左運動家のプロパガンダ入らないですからね」
「それどころか人や家庭を学べる」
そして職場のこともだ。
「実にいい漫画だ」
「僕もそう思います」
「私も九州に行ってだ」
その漫画の地元のだ。
「住みたい」
「そう思える位ですね」
「うむ、ただな」
「ただ?」
「夏に長崎に行った時のことが忘れられない」
それでともだ、井上さんは話した。
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