八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百七十一話 元の生活に戻ってその九
「それこそ」
「そうですよね」
「何かハムとか出しても」
「そこれあれこれ言っても」
「そんなので誤魔化せないから」
そもそも外国人労働者の話も複雑だ、言語も文化も習慣も違うとすぐに採用するかどうか熟考が必要だ。それを何も知らない外野が自分と考えが違うからケダモノ呼ばわりとか知能の程度もおかしいと言わざるを得ない。つまりあの主人公は人格も品性も知能も何もない文字通りの最低人間となる訳だ。
「世の中はね」
「間違いなく訴訟ですね」
「名誉棄損でね」
「そうなって当然ですね」
「うん、本当に酷い漫画だよ」
もうその全てがだ。
「読んだら駄目なね」
「有害図書ですね」
「それに認定していいと思うよ」
あまりにもおかしな漫画だからだ。
「あんな漫画がベストセラーになっていたことが」
「恐ろしいですね」
「八十年代はそうだったんだね」
そして九十年代もだ。
「マスコミや知識人がテレビや新聞であの漫画みたいなことを大々的にいつも言っていたせいだったにしても」
「あの漫画の主張が良識でしたか」
「そうだったんだ」
「怖いことですね」
「そしてね」
そのうえでだ。
「売れて悪影響をね」
「与え続けていましたか」
「あの漫画を鵜呑みにした人多いよ」
ベストセラーになっただけにだ。
「食べものの話も思想もそして行動もね」
「主人公達の様な行動を」
「あんな行動絶対に取ったら駄目だけれどね」
人間失格でもだ。
「そうした人もね」
「多かったですか」
「そう思うとマスコミは危険だよ」
「一番問題ですね」
「マスコミが正義とか嘘吐かないとか幻想だし」
むしろ邪悪で平気で嘘を吐く存在だ。
「だからね」
「信じてはいけないですね」
「うん、ネットでの検証を観ながら」
そうしてだ。
「読んだり観るならいいけれど」
「そのままでは」
「騙されるから」
本当にこの危険がある、中には意図的に騙そうとして報道してくる新聞やテレビもあるから余計に危険だ。
「気をつけないとね」
「嫌なことですね」
「実際に騙された人いて」
そしてだ。
「北朝鮮に行ってね」
「帰国事業ですね」
「うちの学校じゃ教えてるからね」
このことをだ。
「いいことだよ」
「酷いお話ですね」
「うん、地上の楽園だって言ってね」
その北朝鮮をだ。
「それで鵜呑みにして行った人がね」
「帰ってこなかったですね」
「一人もね」
「そしてあちらで、ですね」
「地獄を見たからね」
文字通りの生き地獄の中で死んでいった、今も生きている人がいるかどうかは僕は知らないけれどかなりの人が死んだ。
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