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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百七十一話 元の生活に戻ってその四

「怒り狂って日本はアジア再侵略を企んでいるとかね」
「ああ、あの漫画だね」 
 そんなことを言い出す料理漫画なんて一つしかない、三十年前の連載の時の単行本で日本の経済侵略とか言っていたこれは何なんだという漫画だ。
「あの漫画おかしいから」
「私そんなこと言わないわっていうか」
「あんなこと言う人現実には滅多にいないから」
「八条学園にもよね」
「言ってる人はプロ市民だから」
 こうした物凄く胡散臭い人達だけだ。
「それこそ」
「普通の人じゃないわよね」
「うん、というかあの漫画ね」
 僕はその漫画の話をめざしも食べつつ話した。
「普通にキャラが全部物凄く短気だよね」
「滅茶苦茶怒りっぽいわね」
「それで下品で無教養だから」
 こんな登場人物しか出ないから凄い。
「しかも漫画の中で言ってること北朝鮮だから」
「あの国ね」
「もうね」
 それこそだ。
「読んだらね」
「駄目な漫画ね」
「全部おかしいから」
 そうした部分があるでなくだ。
「登場人物も主張もね」
「肝心の食べものについては」
「物凄く偏ってるよ」
「そうなの」
「化学調味料は目の敵にしていて」
 それにだ。
「電子レンジ嫌いで冷凍食品もインスタント食品もね」
「嫌いなの」
「自然食第一でね」
 こちらの問題も取り扱ってはいるけれどだ。
「ビニールハウスの栽培についてもね」
「何か言ってるの」
「数字の統計とかも滅茶苦茶なね」
 その土地のことや季節を考慮せずに数字だけ出してだ、それでハウス栽培を批判というか否定していた。
「というかもう文明嫌いだから」
「そうした漫画なの」
「登場人物といい」 
 異常に短気で野蛮で無教養な野蛮人しか出ないしだ。
「もうね」
「文明嫌いな漫画なのね」
「野蛮人の漫画だよ」 
 文明とは縁遠いだ。
「そうした漫画だよ」
「そうなのね」
「もうあの漫画読んでも」
 それこそだ。
「悪影響は受けても」
「いい影響は受けないのね」
「読まない方がいいよ」
 野蛮な極左市民漫画と僕は思っている。
「本当に」
「そうなの」
「世の中そうした漫画もあるんだ」
「よくそれで打ち切られないわね」
「うん、原作者がその出版社と縁が深くて」
 過去の大ヒット作の実績があってだ。
「しかも連載がはじまって長い間問題点に気付く人少なかったから」
「そうだったの」
「ネットが普及するまでね」
「それで連載が続いたの」
「グルメ漫画のはしりになって」
 それにだ。
「聖典みたいになっていたんだ」
「グルメ漫画の」
「お料理の参考にする人も多かったし」
 食生活にもだ。
「ずっとそうだったんだ」
「何か新聞やテレビと同じ?」
 美沙さんがこう言ってきた。 
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