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八条学園騒動記

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第五百六十三話 準備に入りその八

「今はね」
「そこにいるか」
「何でもそこの強制労働で倒れて」
「死んだか」
「そうなったみたいだよ」
「少年刑務所の強制労働はきついらしいからな」
「使い捨てだからね」
 連合では凶悪犯の人権は存在しない、この考えに基づいて凶悪犯は年齢に関係なく消耗品として扱われるのだ。
「もう徹底的にこき使われて」
「死んだか」
「そうみたいだよ」
「それは何よりだな」
「全く、酷い店員さんだったよ」
「雇う方がおかしいな」
「本当にその時はお店が忙して」
 マルティはタムタムに苦い顔で話した。
「それでね」
「そんな奴でもか」
「採用してね」
 そのうえでというのだ。
「働いてもらっていたんだ」
「人手不足だからか」
「もうそれこそね」
「面接に来た人は全部採用していたか」
「そこまで人手不足だったから」
 そうした状況だったからだというのだ。
「それでだったんだ」
「事情はわかったつもりだが」
「あと恐竜並の知能の人もいたね」
「恐竜か」
「それとキャバクラ通いで大学生で借金大王の人とか」
「その二人も凄そうだな」
「この人達はドキュンじゃなかったけれど」
 それでもとだ、マルティは話した。
「仕事が出来ないことはともかく」
「性格がか」
「不平不満ばかり言って人の悪口ばかりで」
「それでか」
「やっぱり後々ね」
「辞めてもらったか」
「忙しくなくなってまともな人を採用したら」
 そうなってというのだ。
「もうね」
「それで肩叩きか」
「そうしたよ」
「本当に誰でも採用していたんだな」
「面接に来たらね」
 その時点でだったというのだ。
「そうしていたら」
「ドキュンとかか」
「あとそういう人もいて」
 それでというのだ。
「何かと大変だったよ」
「かえってだな」
「おかしな人達はね」
「というか大学生で借金大王か」
「一万テラ位持ってたらしいよ」
 その借金の額はというのだ。
「何でも」
「借金の額が凄いな」
「大学生にしてはね」
「かなりな」
 タムタムは思った。
「それはな」
「もう年齢が下の人には偉そうに言うけれど」
「自分は出来ないか」
「二人共自分達のミスにはしれっとしてるし」
「そのことも大概だな」
「またミスが多かったんだ」
 反省している様には見えないだけでなくというのだ。
「それであれしてくれとか言ったら」
「不平不満か」
「何かっていうと自分だとかね」
「本当に酷いな」
「そんな人達だから」
「暇になっていい人が来たらか」
「一人来たらね」
 それでというのだ。 
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