八条学園騒動記
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第五百六十三話 準備に入りその七
「スポーツ自体をな」
「する資格がないんだ」
「一回練習試合でそんなピッチャーを見たが」
「どうしたのかな」
「既にそいつのデータは集めていたからな」
それでというのだ。
「徹底的に打ち崩してやった」
「野球でやり返したんだ」
「そうしてやった、そいつはそいつの学校でも性格が悪いことで有名だったそうだが」
「だからスポーツマンシップもなかったんだ」
「それで学校中で嗤われたらしい」
「試合の後で」
「ざまを見ろという感じでな」
そうなったというのだ。
「そして余計に嫌われたらしい」
「筋金入りの嫌われ者だったんだ」
「どうもな」
「そんな奴もいるね」
「そいつがそれからどうなったか知らないが」
「とにかく手は抜かないことだね」
マルティはタムタムの言いたいことをここで言った。
「要するに」
「それは恰好悪いしな」
「逆に恰好いいのは」
「真剣にやることだとな」
その様にというのだ。
「俺は思っている」
「そうだね、お店の方もね」
マルティは実家の話をここでまたした。
「真剣にしないと」
「駄目だな」
「正直とんでもない店員さん雇ったら」
「大変なことになるな」
「何年か前に酷い店員さん雇ったんだ」
「どんな奴だった」
「真面目にしないどころかもうお客さんに凄む」
その店員の話もした。
「すぐにさぼるし口調も態度も悪い」
「そんな奴か」
「ラハヨキっていうね」
マルティは嫌そうにその店員の名前を出した。
「地域でも有名なドキュン高校の中でも札付きだったらしいんだ」
「よくそんなの雇ったな」
「丁度物凄く忙しくてアルバイト募集していて」
「誰でもいい時期だったか」
「それで募集に応じた人は全員採用していたら」
「そんなのも入ったか」
「初日でクビにしようかって店長のひいお祖父ちゃんが言ったら」
そうしていると、というと。
「その日の夜に傷害事件起こして」
「逮捕か」
「それで自動的にうちのアルバイトもね」
「クビだな」
「流石に犯罪犯したらね」
「クビだな」
「そうなるからね」
まさに自動的にだ。
「だからね」
「そうなったな」
「うん、それでかなり酷い障害事件で」
マルティはさらに話した。
「他にも恐喝、暴行、窃盗、薬物ってね」
「とんでもない奴だな」
「だから地域でも有名なドキュン高校の中でもね」
「札付きだったか」
「もうどうしようもない屑だったから」
「悪事の総合結社だったか」
「それで殺人未遂もばれて」
この犯罪もというのだ。
「それでね」
「逮捕されてか」
「少年刑務所に送られて」
少年院どころかというのだ。
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