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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百六十八話 武力と暴力その十

「思いませんでした、ましてや」
「ご実家に幽閉されているとか」
「普通はないですね」
「そうですよね、実家なら」
「お家もそれぞれで」
「どうしても駄目だっていう相手と結婚する位なら」
 それならとだ、僕は考えながら言った。
「そう考えてですか」
「暴挙に走る家もあります」
「それがお袋の実家ですね」
「想い合う人達のことは考えずに」
「自分達のことだけですか」
「はい、そのことだけを考え」
 そしてというのだ。
「今の様なことを行う家もです」
「あるんですね」
「そうです、ましてやお母様のご実家はです」
「裏とも密接なつながりのある」
「そうしたお家ですので」
 だからだというのだ。
「そうした普通では考えられない暴挙もです」
「行うんですね」
「左様です」
「そうしたことですね、しかし」 
 僕はあらためて思った。
「世の中酷いお家もありますね」
「そうです、自分達もっと言えば家長の方がです」
「自分のことしか考えていないんですね」
「そうした家もあります」
「そういうことですね」
「はい、そしてです」
「ずっと幽閉することもあるんですね」
「ご本人のことは考えずに」
 一切というのだ。
「そうしたお家もあります」
「それで今からですね」
「私達はそうした家に向かうのです」
「そういうことですね」
「はい、しかし」
「それでもですね」
「入るのなら」
 それならとだ、畑中さんは僕に話してくれた。
「それならです」
「もう、ですね」
「一気に入り」 
 そしてというのだ。
「目的を達しましょう」
「わかりました、じゃあ」
「そして皆で生きて帰りましょう」
「無傷とはいかなくても」
「それでもです、参りましょう」
「わかりました」
「止様はこの日の為にです」
 お袋を助け出す、その為にというのだ。
「全てを用意してです」
「そしてですね」
「賭けておられました」
「それならですね」
「是非です」
 何としてもというのだ。
「何があろうともです」
「果たすべきですね」
「止様の為、義和様の為そして」
「お袋の為でもありますね」
「だからこそ少ないですが精鋭も揃えました」
 腕利きの人達もというのだ。
「しかも思慮分別のある」
「ここで考えなしの人だと」
「はい、勝手なことをしてです」
「話を滅茶苦茶にしますね」
「そして責任すら取らない」
「世の中そんな人もいますね」
「世の中四段階の人がいるといいますが」
 畑中さんは僕にこんなことを話した。 
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