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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百六十八話 武力と暴力その八

「そしてその結果です」
「戦争に勝ちましたが」
「国家基盤が崩壊していて」
 肝心の人口のそれがだ、成年男子の割合が異常に少なくなってしまったのだ。
「後の国歌経営に深刻な支障をきたしました」
「ソ連は一見超大国でしたが」
「しかしです」
 それでもだったのだ。
「国家としてです」
「人口がそこまで減っていたので」
「結局それがずっと影響していました」
「そうでしたね」
「超大国といっても」
 そう言われていて実際国力もかなりだったが。
「二次大戦で受けた傷はです」
「回復しきれずに」
「常にソ連を苦しめていて」
 それでだったというのだ。
「ソ連はその分でもです」
「アメリカに後れを取っていましたね」
「そうでした」
「犠牲者は日本の比ではなかったですね」
「日本は三百万です」 
 二次大戦の犠牲者はだ。
「これもかなりの数ですが」
「ソ連は二千万ですから」
「数が違います」
「そうですよね」
「しかもその前に」
 二次大戦の前にだ。
「ロシア革命やスターリンの粛清と」
「物凄い数の人が死んでいますね」
「そこまで人が死ねば」
 もう何千万単位でだ。
「国として支障が出るのは当然です」
「国家として崩壊しますね」
「そうなります」
「人は粗末に出来ないですね」
「共産主義はそこで破綻しましたし」
「ブラック企業もそうですしね」 
 よく言われていた所謂悪徳企業もだ。
「人を酷使して」
「使い捨てにしますね」
「それで悪評が立って」
「人が来なくなりますね」
「それで潰れますね」
「そうしたお話は枚挙に暇がないですね」
「本当に。そう思うと」
 僕は畑中さんに話した。
「人を粗末に扱ってはいけないですね」
「八条グループはこのことがよくわかっているので」
「人を大事にしますか」
「はい、ホワイト経営の方がです」
 こちらの方がというのだ。
「長い目で見れば利益も出ますし」
「ブラック企業は人を無理に働かせて」
「それで短期間には多くの利益を出すでしょうが」
「悪評が立って」
「そしてです」
 そのうえでというのだ。
「今申し上げた通りにです」
「人が来なくなって」
「終わりです、ですがホワイトですと」
「評判もよくなって」
「人も来ますし」 
 それにというのだ。
「人を育ててです」
「その人が長く活躍してくれるので」
「その方がいいのです」
「そういうものですね」
「はい、ですからこの度も」
「参加者はですか」
「全員です」
 まさに一人もというのだ。 
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