八条学園騒動記
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第五百六十一話 ホームルームにおいてその十一
「サンドイッチとかと一緒に」
「そうだけれどね」
アンはナンにも応えた。
「念押しで」
「それで言ったの」
「ええ、本当に私はね」
アンはナンにさらに言った。
「喫茶店にはね」
「ベーグルがないと駄目なのね」
「喫茶店に入るといつも頼んでるし」
「そこまでしているのね」
「そうよ、飲みものはその都度変わるけれど」
こちらはというのだ。
「それでもね」
「食べものはベーグルなのね」
「そうしているの」
「それじゃあね」
プリシラはアンのその言葉を聞いて彼女に言った。
「尾張星系の喫茶店じゃどうするの?」
「終わりって日本の」
「そう、そこではどうするの?」
「尾張って何かあるの」
アンはプリシラのその言葉にまずはどうかという顔になった、そのうえで彼女に対して怪訝な顔になって尋ねた。
「日本でもかなり栄えてる星系よね」
「摂津、播磨、山城の次にね」
「武蔵や筑前と同じ位栄えてる星系って聞いてるけれど」
「実際にそうよ」
「きし麺と味噌煮込みうどんと海老とういろうと味噌カツよね」
「お味噌は赤い八丁味噌よ」
プリシラはさらに言った。
「それで喫茶店のモーニングを頼むと」
「朝の」
「もうとんでもないボリュームで出て来るのよ」
「そうなの」
「物凄い量のトーストとか卵料理とかがね」
アンにこう話した。
「そうなのよ」
「そうだったの」
「尾張星系の伝統的な食文化よ」
「日本って星系によって食文化が違うことは知ってたけれど」
「尾張星系の喫茶店はそうなの」
「成程ね」
アンはプリシラの言葉に納得した顔で頷いて述べた。
「私もわかったわ」
「そうなのよ」
「じゃあ若しうちのクラスが尾張星系風の喫茶店をしたら」
「モーニングはね」
それはというのだ。
「相当なものになるわよ」
「そうなのね」
「そう、そしてね」
それでというのだ。
ページ上へ戻る