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八条学園騒動記

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第五百六十一話 ホームルームにおいてその十

「別に」
「僕達の国にはね」
「そうなのね、私としては」
 アンはこう言った。
「ベーグルがあればそれでね」
「いいんだ、アンは」
「ベーグルがあれば」
「いいと思うわ」
 こう言うのだった。
「それでね」
「喫茶店にベーグルがあったら」
「それで」
「もうそれでね」
「そうなんだ」
「それでいいのね」
「別にどの国の感じでもいいけれど」
 それでもというのだ。
「ベーグルがあればね」
「そういえばアンベーグル好きよね」
 いつも彼女と一緒に漫画を描いているルビーが突っ込みを入れた、一緒に描いているだけあってよく知っているのだ。
「そういえば」
「ええ、大好きよ」
「そうよね」
「特に甘くした」
「ドーナツかケーキみたいなベーグルね」
「それがね」 
 特にというのだ。
「好きなのよ」
「そうよね」
「だからね」
「甘いベーグルがあったら」
「私はどの国の感じでもね」
 これといってというのだ。
「不満はないから」
「いいのね」
「和風でも何でもね」
「南国風でも」
「いいわ」
 こうルビーに話した。
「それでね」
「それで?」
「親子関係は食べない」 
 アンはこのことも話した。
「それは気をつけてね」
「ユダヤ教ね」
「ユダヤ教はこのこと厳しいから」
 それでというのだ。
「私自身気をつけるから」
「それでなのね」
「とにかくベーグルがあったら」
 これでというのだ。
「いいわ」
「そうなのね」
「流石に乳製品と乳製品の組み合わせは」
「別にいいのね」
「チーズケーキをホットミルクと一緒に楽しんでも」
 アンは例えとしてこの組み合わせを出して話した。
「別にね」
「いいのね」
「ステーキの上にバター乗せるのは駄目でも」
 その為イスラエルではこうしてステーキは食べない。
「それでもね」
「チーズケーキとホットミルクはね」
「いいのね」
「そう、そしてね」 
 それでというのだ。
「ベーグルもね」
「うんと甘いのがあったら」
「ホットミルクで楽しんでもいいし」
 それにというのだ。
「構わないから」
「そうなのね」
「ベーグルは大抵の喫茶店にあるじゃない」
 ナンがこのことを指摘した。 
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