八条学園騒動記
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第五百六十一話 ホームルームにおいてその七
「そう思うよ」
「そうなのね」
「そうしたお店もいいけれど」
「オーソドックスかっていうと」
「少し離れるよ」
そうなるというのだ。
「どうしてもね」
「そうなのね」
「オーソドックスならだ」
今度はフックが言ってきた。
「学校の中のマジックだな」
「あのお店なの」
「あのお店がだ」
フックはルビーに腕を組んで自分の席から話した。
「それだ」
「オーソドックスな喫茶店なのね」
「そうだ」
「そうなのね」
「というかお前もマジックに行っただろ」
「いいお店よね」
ルビーはフックに明るい声で答えた。
「あそこは」
「よくネタ考える時に行くわ」
アンも言ってきた、ルビーと一緒に漫画を描いている彼女も。
「あそこは」
「そうそう、一緒にね」
ルビーはそのアンに応えた。
「行くわね」
「そして紅茶飲みながらね」
「ネタ考えてね」
「ネームもするし」
「そうよね」
「そのマジックがだ」
フックはまた言った。
「オーソドックスと言っていい」
「そうなの」
「ルビ―が言うのはあくまで南国風だ」
こちらになるというのだ。
「海のな」
「そうなのね」
「絶対に海とビーチが必要だな」
「あと青くて白い雲があるお空もね」
これも欠かせないというのだ。
「必須よ」
「なら余計にな」
「無理だっていうの」
「つまり常夏だろ」
「そうよ」
ルビーは否定しなかった。
「雨はスコールでね」
「その時は中に入って終わりだな」
「皆水着か半ズボンで」
ルビーは服装の話もした。
「それで開放的に楽しむのよ」
「なら余計にな」
「無理っていうのね」
「じゃあこれまではマジックとかどう思っていたんだ」
「イギリス風喫茶店?」
「イギリスか」
「それだって、ホットティーとかホットコーヒーの出る」
そうしたというのだ。
「お店だって思ってたわ」
「アイスが基本だな」
「私の思う喫茶店はね」
「それもな」
「違うのね」
「普通はホットだ」
こちらが主流だというのだ。
「本当にな」
「そうなのね」
「アイスはな」
「主流じゃないの」
「夏以外は飲まない」
「キューバってその星の殆どが熱帯か亜熱帯ばかりだしね」
ルビーはこのことを自分から言った。
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