八条学園騒動記
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第五百六十一話 ホームルームにおいてその四
「こちらもね」
「葉になると」
「パックはいいけれど」
「じゃあそういうのは」
「そう、どっちもね」
コーヒーだけでなく紅茶もというのだ。
「そうした専門店はね」
「出来ないのね」
「安くそして美味しくで」
「趣味に走ると」
「よくないよ、趣味に走ると」
どうしてもというのだ。
「採算が取れないよ」
「ううん、難しいわね」
「ならね」
マルコがここで言った。
「もうオーソドックスにね」
「普通の喫茶店でいくか」
「それでどうかな」
マチアにもこう応えた。
「それで」
「それが一番か」
「普通の喫茶店にして」
それでというのだ。
「やっていく?」
「メイドでも専門店でもか」
「そうしないで」
それでというのだ。
「やっていこうか」
「それがいいか」
「スイーツはケーキとかパフェとか」
「オーソドックスだな」
「アイスとかね」
「いいな」
マチアは完全に同意だった。
「それでいくか」
「じゃあね」
「ケーキっていうと」
アンネットはそう聞いて考える顔になって述べた。
「どっちのケーキかな」
「どっちかっていうとやっぱり」
「普通のケーキね」
「そっちだよ」
マルコはアンネットのその疑問に答えた。
「それでアンネットの言うケーキは出すけれど」
「違う名前にするのね」
「ロシアンケーキね」
「よくそう言われるのよね、ロシアのケーキって」
実際にとだ、アンネットは答えた。
「ロシアのって」
「実際に他のケーキは違う」
マチアもアンネットに話した。
「スポンジのケーキだ」
「そうなのよね」
「それで言われる」
「あの堅いケーキじゃないのね」
「あれはクッキーじゃないのか」
マチアはアンネットに真顔で尋ねた。
「むしろ」
「他の国じゃそう言うのよね」
「だからロシアンケーキも出すが」
「ケーキっていうと」
「スポンジのケーキだ」
それになるというのだ。
「どうしてもな」
「そこは外せないのね」
「そうだ、あとパンケーキも出す」
こちらもというのだ。
「今話に出たが」
「パンケーキがないとね」
セドリックも笑顔で言った。
「何かしっくりいかないね」
「それは何故だ」
「僕が好きだから」
セドリックはマチアに笑顔で答えた。
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