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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百六十五話 冬の嵐の前その十一

「さらにね」
「まあ入られるのが二十人ならね」
「難しいよね」
「そうよね、その学校みたいにしたら」
「いいんじゃないかな」
 最初からだ。
「そもそもね」
「そうよね」
「あの漫画の設定はないよ」 
 少年漫画と言えばそれまでにしてもだ。
「面白かったけれどね」
「勝負もね」
「キャラクターも面白いし」
「色々突っ込みどころはあってもね」
「その九割の人が退学になるとか」
「有り得ない設定でも。本当に実際だったら」
 そんな大概なシステムの学校はだ。
「世間から抗議が殺到するよ」
「絶対にそうなるわね」
「幾ら物凄い権力と財力があっても」 
 そして総帥さん自身が声優業界でかつてあるロボットアニメでカリスマ的な独裁者を演じた様な超大物の人でもだ。
「訂正せざるを得ないよ」
「絶対にそうなるわね」
「あの漫画読んでたら日本というか世界屈指のお金と権力持ってるけれど」
 それでもだ。
「あれはもうね」
「それを跳ね返せるとか」
「そんな人有り得ないから」
 一体どんな権力者かと思う。
「ヒトラーやスターリンじゃないんだから」
「あそこまでの独裁者だったら出来るかも知れないわね」
「その国の中でね、けれどね」
「日本じゃ無理ね」
「本当に凄い漫画だよ」 
 その設定がだ。
「そこが気になるよ」
「どうしても」
「僕としてはね」
「まあね。十傑とかいう設定も」
「大概だよね」
「学生の自治はいいにしても」
 それでもだ。
「やっぱりよね」
「有り得ないまでに権限強いから」
 学校のそれじゃない、というか高校生でもう経営コンサルタントみたいなことをしているキャラクターまでいた。
「あの設定もね」
「ないわね」
「十傑は十傑でも」
「違うのね」
「何かのロボットアニメの十傑かな」
「敵の組織かしら」
「うん、首領が超能力少年で」
 OVAで出ていた、かなりの傑作だった。
「お供に三つも鬼みたいに強いのがいたね」
「そのアニメの十傑なのね」
「僕あの設定見てすぐにそれ思い出したから」 
 このアニメのだ。
「これはって」
「そうだったの」
「まあ凄い作品だったね」
 今思うとだ。
「あの雑誌ならではの凄い設定だったね」
「まあそれはね」
 詩織さんも否定しなかった。
「否定出来ないわね」
「無茶苦茶過ぎるからね」
「ただ面白かったこともね」
「否定出来ないよね」
「だから好きなのよ、今も」
「僕もだよ、さっき話した新聞記者が主人公の漫画は」
 こちらはだ。
「作品の設定が大概じゃなくて」
「作品自体がよね」
「キャラクターも言ってることも何もかもがね」
「おかしいのね」
「食戟は読んでいても楽しいし友情、努力、勝利が教育になるなら」
 実際に漫画もそれで馬鹿に出来ない、少なくともこの食戟の漫画は吉本隆明の本なんかより読めば余程ためになる。 
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