八条学園騒動記
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第五百五十七話 昔ながらのラーメンその二
「ラーメンもやっぱり辛いのよ」
「そうなのね」
「だから日本のラーメンは」
「食べられないのね」
「あまりね」
そうなっているというのだ。
「本当に韓国だとラーメンも辛いの」
「大蒜と唐辛子入れるのね」
「たっぷりとね」
「韓国の味付けね」
「だからこうしたラーメンは」
「あまり食べられないのね」
「日本料理店はあっても」
それでもというのだ。
「日本そのままの味だとね」
「人気出ないの」
「そうなの、他の国のお料理のお店もよ」
「辛くないと駄目なの」
「どうしてもね」
「お国柄出てるわね」
「もう韓国人は辛いのでないと駄目だから」
それでというのだ。
「本当にね」
「ラーメンについても」
「こうしたラーメン食べることは日本に来てはじめてなの」
「それじゃあ」
「今からね」
まさにとだ、春香はティンに笑顔で話した。
そうして二人でいただきますをしてから食べるが。
春香はそのラーメンを一口すすってから言った。
「美味しいわ」
「そうね、麺はコシがあって」
ティンも食べつつ言う。
「風味もよくて」
「いい具合ね」
「スープもね」
麺に絡まっているそれもというのだ。
「あっさりしていてそれでいてコクがあって」
「いいわね」
「お醤油の味も効いていて」
それでというのだ。
「美味しいわ」
「これはいけるわ」
「ええ、これが日本の古典的なラーメンね」
「昔ながらのね」
「その味なのね」
「本当にね」
春香もこう言った。
「こうした味はね」
「韓国じゃないのね」
「とにかく辛いから」
この味付けだからだというのだ。
「ないのよ、だから新鮮な味がするわ」
「そうなのね」
「いいわね、こうした味も」
春香はもう一口すすってまた言った。
「薬味の葱もいいし」
「これは外せないわね」
「そうそう、こうしたラーメンにはね」
「そうしたものね」
細かく刻んだ葱はというのだ。
「何があっても欠かせない」
「そんものよね」
「ええ、それと」
ティンはもやしも食べた、そうしてそのシャキシャキとした食感と心地よい味を感じつつ春香に話した。
「もやしもね」
「美味しいのね」
「凄くね」
「メンマいいわよ」
春香は今はそれを食べていた。
「程よい固さで味もね」
「あっ、確かに」
ティンも食べてみて言った。
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