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八条学園騒動記

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第五百五十七話 昔ながらのラーメンその三

「メンマもね」
「いいでしょ」
「ええ、ラーメンの中にあって」
「丁度いい味ね」
「麺もスープも引き立てるわ」
「そうした味よね」
「それと」
 ティンは今度はナルトを食べて言った。
「このナルト」
「隠れた存在感あるわよね」
「絶妙の味よね」
「なくてもいい様だけれど」
「あるとね」
 それでというのだ。
「凄くね」
「味が際立つわね」
「ラーメンのそれが」
「本当にそうね」
「そして」
 ティンはチャーシューも食べた、そのうえで言うのだった。
「もうチャーシューはね」
「これね」
 春香もチャーシューを食べて言った。
「第三の主役ね」
「麺とスープに続く」
「これがないと」
 それこそとだ、春香はさらに言った。
「もうね」
「何かが足りないわね」
「そんな域よね」
「最早ね」
 チャーシューはそこまでの存在があるとだ、ティンも言った。
「そこまでのものよね」
「そうよね、それとね」
「それと?」
「チャーシューを食べて」
 春香はその後で麺をすすってティンに話した。
「麺を食べると」
「余計にいいのね」
「ええ、麺の味がね」
 まさにそれがというのだ。
「よくなるわね」
「そうよね」
「何ていうか」
 春香は唸って言った。
「丼の中にある全てがね」
「一つになっているわね」
「麺とスープだけじゃないわね」
「その全部が調和して」
 ティンも食べつつ言う。
「絶妙の味になってるわね」
「麺とスープも美味しいけれど」
 この二つだけでもというのだ。
「薬味の葱やもやしにね」
「メンマにナルトもあって」
「チャーシューも入っていて」
「この味になるのね」
「そうよね」
「それに」
 ティンはさらに言った。
「このあっさり系のスープがね」
「鳥ガラでお醤油のね」
「これが一番の軸よね」
「ええ、何といってもね」
 ここで春香はそのスープを飲んでみた、木製のスプーンですくってそうしてみたこれも実に美味かった。
 それでだ、こう言うのだった。
「このスープがね」
「軸よね」
「本当にね」
「麺と絡まるけれど」
「この麺もね」
「風味もよくて」
 そしてというのだ。 
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