夢幻水滸伝
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第百二十八話 大軍出陣その二
「それでや」
「同じ四智星同士でも」
「その違いがな」
「勝敗を決しましたか」
「そうなったかもな、まだ詳しい話は知らんが」
実はここにいる三人は日本が勝ったとしかまだ知らない、詳しい戦局はまだ知らないのだ。それで言うのだ。
「それでもな」
「おおよその察しはですね」
「つくかなら」
モンゴメリにしてもというのだ。
「言ってみたけど」
「まあおおよそですね」
ラザワウリスンは胡桃を食べつつ応えた。
「そうでしょうね」
「やっぱりな」
「あの兵力差を覆すとなると」
「それこそな」
「それもあるとですね」
「考えられますね」
「芥川は軍師としても凄い」
忍者としてだけでなくとだ、モンゴメリは話した。
「戦略戦術はな」
「四智星の中でもですね」
「随一や」
こう言うのだった。
「ほんまにや」
「そやからですね」
「日本はこの点が大きい、ただな」
「ただ?」
「どうも聞いたところによると」
モンゴメリは今度はグラスのワインを飲みつつ話した。
「ターリヤちゃんやが」
「枢軸の軍師の」
「あの娘は教養ではな」
まずはここはというのだ。
「リーに劣るし術ではな」
「シェリルさんにですか」
「劣ってな、戦場のことやとな」
「芥川さんにですね」
「劣るが」
それでもというのだ。
「召喚と思い切ったことをやる」
「そのことで、ですか」
「かなりのもんらしいからな」
だからだというのだ。
「その思い切りが」
「枢軸といえば」
ラザワウスリンは言った。
「女帝さんと雷帝さんが」
「思い切ってるな」
「はい、官公庁は文武共に発給で残業は当たり前」
「ちょっとの失態でシベリアとか最前線に左遷や」
「そして炭坑送りですね」
「ニートとかは片っ端から強制労働や」
「食堂の食事は極めて粗末で」
ラザワウスリンはこちらの話もした。
「戦場でも平然と捨て石にされる」
「いざとなればな」
「復活出来るにしてもかなりのことですね」
「そうしたとこやって事前に言うてるけどな」
「ブラックであることはですね」
「事実や、まあロシアってな」
モンゴメリはこの国自体のことを話した。
「ブラックの総本山っていうかな」
「そんなイメージはありますね」
メアリーも否定しなかった。
「それは」
「そや、それでな」
「インドもですね」
「あそこカースト制でな」
ヒンズー教のそれでというのだ。
「アウトカースト層への扱いがな」
「かなりですね」
「それを抜いてもな、ブラックって喧伝してたら」
それならというのだ。
ページ上へ戻る