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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百六十二話 夜の屋上でその十五

「海援隊も創設したんだよ」
「そうしたのよね」
「何をしても何もならないとか言ったら」 
 そんな投げやりな態度や考えはだ。
「龍馬さんじゃないよ」
「もうその時点でね」
「前を見て明るい未来を信じて」
 それが必ず来ると確信してだ。
「進んでいった人だから」
「そんなこと言わないわね」
「それに」
 僕は香織さんにさらに話した。
「もう諦める、悪い意味でそんな人なら最初からね」
「動かないわよね」
「脱藩もね」
 龍馬さんが大きく一歩を踏み出したこのこともだ。
「しなかったよ」
「そうよね」
「それをあえてしてね」
 そのうえでだ。
「先に進んだ人なのに」
「諦める筈がないわね」
「だからね」
「まずはよね」
「一歩を踏み出してお水もね」
「飲むことね」
「無駄な努力はね、興味がないものに対してはいいよ」
 僕でも興味がないものはある、そうしたジャンルのことについては積極的に努力しようとは思わない。
「けれど興味があったら」
「努力すべきね」
「無駄や無理とは思わずね」
「それで他の人がしていても」
「言わないことだよ、それを自己満足とか言うことも」
 他人の努力をそう言う人もいる。
「駄目だよ」
「何かそう言う人は」 
 香織さんも僕の話を聞いて言ってきた。
「器が小さいとね」
「思うよね」
「ええ、他の人の努力は尊ぶもので」
「あれこれ言うものじゃないね」
「犯罪に関することなら止めるべきでも」
 これは論外だ。
「それでもね」
「そんなこと言う位なら」
「まず自分が何とかしないとね」
 努力しないとだ。
「本当にね」
「そうよね」
「自分が努力して」
 そしてだ。
「やっていかないとね」
「龍馬さんみたいに」
「そうだよ、しかしね」
「しかし?」
「いや、幕末で一番凄い人は」
 実力、実績、魅力といった様々な要素から見てだ。
「龍馬さんかな」
「あの人かしら」
「どうなのかな」
 僕はここでこうした話をした、そしてだった。
 僕は香織さんと校舎の屋上でさらに話した、今度は幕末と維新文化祭の題材となった時代で誰が一番凄い人かという話になった。それを二人で話すのだった。


第二百六十二話   完


                   2019・12・1 
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