八条学園騒動記

「破産することもね」
「あるのね」
「お金を支払わなくても」
　それでもというのだ。
「あまりにも高くて」
「破産するのね」
「それで性格変わることもあるよ」
「それは物凄いわね」
「実際にね」
　ピーターはさらに話した。
「失恋してそれを囃されて」
「それでなのね」
「もう二度と恋愛しないって言ってる人もいるし」
「余程痛い思いしたのね」
「性格も暗くなって」
「本当に破産したのね」
「そうなる場合もあるから」
　それでというのだ。
「経験の授業料はね」
「高いのね」
「破産する位にね」
　そこまでだというのだ。
「これが」
「そうなのね」
「その失恋の仕方が酷くてね」
「どうだったの？」
「友達と思っていた連中に告白をけしかけられて」
　それでというのだ。
「振られて」
「それで囃されたの」
「いや、けしかけた連中はその人の立場が悪くなったのを見て」
「それでなのね」
「掌を返してね」
　その様にしてというのだ。
「縁を切ったんだ」
「一方的になのね」
「そうしたんだ」
「それってつまりは」
　ここまで聞いてだ、ティンは言った。
「失恋して友達も失って」
「孤立無援になってね」
「そこから囃されたのね」
「集中攻撃受けたんだ」
「それは酷いわね」
「そうなった話もあるから」
「その人今どうしてるの？」
　ティンは今話しているその人のことが気になってそれで尋ねた。
「一体」
「今は大学生だよ」
「そうなの」
「八条大学に通ってるよ」
「性格変わったのよね」
「その時は凄く暗くなって」
「それはそうなるわね」
　ティンも納得することだった。
「失恋だけじゃないから」
「もう学年中から囃されていたよ」
「それは酷いわね」
「囃す人はね」
「じゃあ自分が同じ目に遭えばいいのよ」
　ティンは率直に述べた。
「もうね」
「そう思うよね」
「ええ、そしてね」
　そのうえでというのだ。
「同じ苦しみを味わえばいいのよ」
「その人僕の知ってる人なんだ」
「だからここでお話するのね」
「その時は物凄く暗くなって」
　そしてというのだ。