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八条学園騒動記

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第五百五十四話 美髪の秘密その三

「アイスもコーヒーも別にね」
「別に?」
「今回のお話の本題とは違うわ」
「髪の毛のこととは」
「そう、別にね」
「そうなんですね」
「この髪の毛は普通にね」
 その本題の話をここではじめた。
「何も変わったことはしていないわ」
「そうなんですか?」
「普通にシャンプーして」
 そしてというのだ。
「市販の使ってね」
「種類は」
「それはね」 
 カトリは自分が使っているシャンプーの名前を話した、それは日本でごく普通に売られているものだだった。
「これで」
「それ私も使ってます」
「そうなの」
「はい、本当に」
「それでリンスは」 
 今度はこちらの話もした。
「何ですか?」
「これもね」
 カトリも応えて話した、そのリンスもだった。
 ごく普通のものだった、それでティンは言った。
「じゃあコンディショナーも」
「ええ、それもね」
 ここでカトリが言ったコンディショナーも同じだった、それでティンはどうしてという顔になって言った。
「それで、ですか」
「髪の毛が奇麗だっていうのね」
「どうしてでしょうか」
「それはね」
「それは?」
「私は自分の髪の毛を奇麗とは思ってないけれど」
 それでもという言葉だった。
「奇麗だとしたらね」
「それは、ですか」
「洗い方と睡眠かしら」
「その二つですか」
「洗い方は丁寧にね、それで拭き方も」
 これもというのだ。
「丁寧にする様にね」
「心掛けておられますか」
「そうしてるの」 
 髪の毛の洗い方そして拭き方もというのだ。
「いつもね」
「そうですか」
「出来るだけね、これはね」
 カトリはさらに話した。
「私抜け毛が気になる方だから」
「抜けない様にですか」
「どうしても抜けるけれど」
 髪の毛は洗えばどうしても抜ける、だが洗わねばならない。このジレンマは中国の古典にもあることだ。
「それでもね」
「出来るだけですか」
「抜けない様にね」
 その様にというのだ。
「気をつけているから」
「だからですか」
「ええ、丁寧にね」
「洗ってですか」
「拭く様にしているの」
「そうですか」
「そしてね」
 カトリはさらに話した。
「よく寝る様にしているの」
「睡眠時間も大事ですか」
「あまり寝ないと」
 そうしていろと、というのだ。
「よくないわ」
「それはそうですね」
「健康自体についてもそうね」
「はい」 
 その通りだとだ、ティンはカトリに答えた。
「寝た方がいいです」
「健康にはね」
「それで髪の毛にもですね」
「いつも睡眠時間が短い人は」
 カトリはティンにそうした人の話もした。 
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