| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

八条学園騒動記

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第五百五十三話 カトリの髪の毛その十二

「コーカロイドだった民族もいたけれど」
「それでもなのね」
「混血してたしあの辺りは日差しが強くて」
「日焼けして」
「髪の毛もね」
 これもというのだ。
「黒くなっていったみたいだよ」
「最初は違っても」
「その時のマウリア人もだったし」
「あっ、マウリア人って上流の人はね」
 マウリアではカーストの上層となる。
「アーリア人で」
「骨格でわかるから」
「顔立ちもそうだしね」
「そうだよ、コーカロイドだよ」
「そうよね」
「あそこはアジア系の国じゃないよ」 
 このことを断るのだった。
「民族的には、少なくともね」
「上流の人達は」
「コーカロイドね」
「あそこも物凄い多民族国家だけれどね」
 このことは連合と同じである。
「それでもね」
「あの国は」
「上流の人はコーカロイドでも」
「マウリアもね」
「昔は日差しが強い地域ばかりだったから」 
 地球にあった頃はというのだ。
「お肌の色も日に焼けて」
「髪の毛もなのね」
「それで目の色も」
 こちらもというのだ。
「黒くなったんだよ」
「それで皆黒髪なのね」
「マウリアの神々もね」
「そうなのね」
「それでメソポタミアやエジプトの神々も」
「日差しが強くて」
「髪の毛黒いんだよ」 
 日差しを受けているうちに徐々に遺伝で色素がついてきたというのだ。
「アジア系の血が入ってなくても」
「そうなのね」
「まあ入っていたとは思うけれどね」
 アジア系の血がというのだ。
「キリストだって実は」
「あの人も?」
「顔はアジア系だったってね」
「言われてるの」
「そうした説もあるから」
「その辺りもアジア系の人がいたから」
「まあバチカンのあの顔は違うから」
 もっと言えばエウロパが描いているキリストの顔である。
「あれラテン系の顔だし」
「エウロパのね」
「連合にもラテン系多いけれど」
 中南米系の国家からはじまる、ブラジルやメキシコといった国々はスペインの植民地でその為ラテン系も多くそこから連合中に広まったのだ。
「けれどね」
「キリストの顔については」
「あの人当時のユダヤ系じゃない」
「ええ、三千年位前のね」
「その頃だと」
「ラテン系の顔じゃなくて」
「アジア系か」
 若しくはというのだ。
「混血した感じで」
「少なくともああしたお顔じゃないのね」
「うん、あと古代エジプト人黒人じゃないよ」
「アフリカでもね」
「アフリカでも」
 連合のアフリカ諸国はかつてブラックアフリカと呼ばれた地域の国々で黒人の国であったのだ。それで連合ではアフリカの人種は黒人という先入観があるのだ。
「北の方で」
「黒人じゃないのね」
「黒人の人はいても」
 それでもというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧