八条学園騒動記
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第五百五十三話 カトリの髪の毛その五
「そうだね」
「そうでしょ」
「うん、確かにね」
「だから私もね」
「カトリのクラスに直接行くことはなんだ」
「抵抗があるわ、どのクラスかはわかっているけれど」
そのクラスが何処かもだ、ティンは話した。
「二年S1組よね」
「そう、あそこだよ」
「あのクラスは特に連合中の人が集まってるのよね」
「日本人は三人かな」
「五十人のクラスで」
「そう、三人だよ」
「また少ないわね」
日本人の割合がとだ、ティンは述べた。
「それはまた」
「そうしたクラスもあるから」
「うちの学校には」
「そうだよ、一年でもあるね」
「日本人が多いクラスもあれば」
「日本人が少ないクラスもあるね」
「うちのクラスは三十人が日本人よ」
五十人いるクラスの中でというのだ。
「二十人が外国人で」
「ティンはそのうちの一人だね」
「ええ、ただ一口に日本人といっても」
自分達が通っている八条学園がある日本の国籍の者達でもというのだ。
「出身地は色々なのよね」
「日本っていっても星系多いしね」
「人口も六百億人いるよ」
「そうよね」
「だから出身地もね」
「色々なのね」
「日本といっても」
それでもいうのだ。
「そうでね」
「だからうちの学園の日本の人達もなのね」
「出身地は色々なんだよ」
「そうよね」
「そう、そして」
それにとだ、ピーターはさらに話した。
「方言も日本語凄いんだよね」
「どの国も方言あるけれどね」
「その国それぞれの言葉でも銀河語でもね」
「日本の方言は」
「もう特に凄いよね」
「そうよね、私のクラス薩摩星系の人いるけれど」
この星系出身の者がというのだ。
「凄い方言よ、同じ銀河語でも」
「違う感じだね」
「日本語にしてもね」
「かなり違うよね」
「もうどの国の何語ってね」
日本語でなくだ。
「そう思ったわ」
「そうだね、僕もね」
「お兄ちゃんも」
「僕のクラスには陸奥星系から来た女の子がいて」
それでというのだ。
「この娘の方言もね」
「凄いのね」
「もう凄いずーずーな言葉で」
「それでなのね」
「やっぱり銀河語なのかってね」
この言語の筈だがというのだ。
「もうね」
「銀河語に思えないのね」
「とにかく日本はね」
「方言が凄いわね」
「本当にね、ただ」
「ただ?」
「一つ思うことは」
それはというのだ。
「それも日本だね」
「そうよね、まあとにかくカトリさんのクラスのことはね」
「わかってるんだ」
「ええ、けれどね」
それでもというのだ。
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