八条学園騒動記
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第五百五十二話 エンディングを観つつその十
「そのうえで鬼ゲー宝庫なのね」
「色々凄い国でしょ」
「つくづく思ったわ」
「けれどあれでも地球にあった頃より暮らしやすくなったそうよ」
メグはエンディングの中で自分がこれまで動かしていたプレイヤーキャラが幸せの中で満面の笑顔になっているのを観ながら話した。
「建国したての頃と比べたら」
「その頃のイスラエルって戦争ばかりだったのよね」
「今のサハラ諸国とね」
「国民皆兵で」
「もう何度も戦争してテロもね」
こちらの危険もというのだ。
「いつもでね」
「大変で」
「その頃のことを思うと」
「戦争がないから」
「徴兵制もないから」
このことは連合の他の国と同じでこの時代のイスラエルの軍備は微々たるもので国防の負担もほぼないと言っていい。
「だからね」
「ずっといいっていうのね」
「そう言ってるみたいよ、十二支族全て揃ったこともね」
「あれ本当かしら」
十二支族つまり消えた十支族の復帰についてだ、ベスは懐疑的な顔で述べた。
「十支族の人達って本当にね」
「十支族の血を引いているのか」
「それわからないわよね」
「何でもDNAは少しでもね」
「血が入ってるの」
「そうみたいよ」
「いや、少し位だったら」
それこそとだ、ベスは話した。
「もう何とでもね」
「言えるっていうのね」
「一滴でも入っていたら」
この場合は古代ヘブライ民族のDNAだ。
「言えるでしょ」
「そうね、けれどね」
「それがなのね」
「その辺りは結構以上にね」
「いい加減なのね」
「古代ヘブライ人のDNAがわかっているか」
このことがとだ、メグはベスに話した。
「もうね」
「どうか、なのね」
「そんな風だから」
「その辺り他の古代民族と同じね」
「そのチェックをしないことも普通だし」
連合ではこの辺りは名乗った者勝ちと言っていい、自分達が古代ヘブライの十支族の何族の末裔だと言えばその族の者になるのだ。
そしてメグは自分達のことも話した。
「私達フェニキア人もそうでしょ」
「それはね」
「実際にフェニキア人の末裔かっていうと」
「怪しいわね」
妹達もそれはと述べた。
「実のところは」
「わからないわよね」
「何千年も前だしね」
「DNA検査もしてるか」
その名乗った者勝ちの中でというのだ。
「そのこともね」
「その実は」
「不明で」
それでというのだ。
「本当にしてなくて自称の人も多くて」
「もうその辺りは」
「言ったもの勝ちがね」
「実際なのね」
「本当に私達って古代フェニキア人の血入ってるのかしら」
エイミーは心から思った。
「実際に」
「そうかも知れないし」
メグは末妹のその疑問に答えた。
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