八条学園騒動記
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第五百五十二話 エンディングを観つつその八
「イスラエルの外ならともかく」
「国内で使ったら」
「それはなの」
「駄目って言う人も多いみたいよ」
「じゃあ裏技も?」
「そっちも?」
「実際旧約聖書ってそういうのないじゃない」
ユダヤ教の聖典であるこれでもというのだ。
「そうでしょ」
「そういえば裏技ないわね」
メグも述べた。
「どうも」
「そうでしょ、タルムードでもね」
「ユダヤ教の教えでもね」
「そういうのはね」
「絶対に禁じていそうね」
「それで禁じているなら」
ユダヤ教においてはだ。
「絶対のことで」
「それでそれに触れたら」
「もうね」
その時点でというのだ。
「とんでもない神罰が下るから」
「そうなるから」
「だからね」
それでというのだ。
「裏技もね」
「それで改造コードもなのね」
「駄目だっていう風潮が強いみたいよ」
「そうしたお国柄ね」
「どうもね」
「こんな素敵なエンディング駄目とか」
エイミーは音楽まで素晴らしいそれを観つつ述べた。
「意味ないでしょ」
「だからユダヤ教はね」
「禁欲的なのね」
「そう、そもそもヘブライって荒れ地で」
ジョーはその旧約聖書の時代の話をした。
「過酷な環境で」
「民族の団結と無駄のない生活が必要だったのね」
「生産力なんてね」
農業や牧業等産業のそれがというのだ。
「もう微々たるもので」
「今と比べたら駄目よね」
「当時の他の地域と比べてもね」
そうしてもというのだ。
「もうお話にならない位低かったのよ」
「そういえばヘブライ、イスラエルって」
エイミーは学校の授業で習った地球の地図のその辺りのことから話した。その場所はどうだったかとだ。
「川もね」
「ないでしょ」
「チグリス=ユーフラテス川からも離れていて」
メソポタミア文明を生み出したこの川ともだ。
「荒れ地で」
「草木も少なくてね」
「本当に余裕がなくて」
「だからね」
その結果というのだ。
「そのせいでね」
「極限生活で」
「ほんの少しの贅沢も」
当時から見てもだ。
「暮らしていけなくなるから」
「禁じていたのね」
「それで他の教えも」
「厳しいことも」
「勝手なことしたら」
その時はというのだ。
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