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八条学園騒動記

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第五百五十一話 ノーダメージクリアその十一

「手がつけられないから」
「だからなのね」
「もう敵が出たら」 
 このゲームではというのだ。
「すぐに向かって」
「攻撃を仕掛けて来る前に」
「徹底的にね」 
 それこそとだ、メグは一番上の妹に話した。
「必殺技で攻めて」
「ハメて」
「それで倒すのよ」
「先手必勝ね」
「何でもそうよね」
「ええ、ゲームでもね」
 実際にとだ、ジョーも答えた。
「先に攻める」
「それが一番いいでしょ」
「下手な攻撃は駄目だけれど」
 拙攻はというのだ。
「確かな攻撃なら」
「そうでしょ、だから他のゲームでもそうだけれどこのゲームは特にね」
 まさにというのだ。
「先にね」
「攻めてそうして」
「クリアする様にしてるの」
「そうだったの」
「だからこのボスも」
 今戦っているラスボスもというのだ、見るからに強そうなそのキャラを。
「そうしてるの」
「成程ね、ただそのボスって」
「ええ、攻めさせたらね」
「とんでもないのよね」
「どうにもならないわ」
 そこまでの強さだというのだ。
「超反応で極端に強い必殺技隙なく放ってくるから」
「強いのね」
「体力もあるし」
「そういえば」
 ベスはラスボスの体力ゲージを見た、みるみるうちに減っていっているが体力ゲージはプレイヤーキャラの五倍はある。
「物凄い体力ね」
「それで技が強いから」
「一旦攻撃させたら」
「どうしようもないから」   
 それでというのだ。
「ハメてるの」
「そうなのね」
「若しこれが外れたら」
 その時はというと。
「こうはいかないわ」
「そうなのね」
「ハメ技は外れた時が怖いのよ」
 まさにその時がというのだ。
「だからね」
「それでなのね」
「気が抜けないわ」
 こう言いつつだった、メグはラスボスを必殺技でハメ続けた。そうして遂にそのボスを倒してしまった。だがゲームはまだ続いていた。


ノーダメージクリア   完


                2019・12・9 
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