八条学園騒動記
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第五百五十一話 ノーダメージクリアその九
「それはね」
「しないのね」
「そうしたことは多分ね」
メグはさらに話した。
「あの人嫌がるから」
「同情は」
「同情する位なら」
「お金じゃないわね」
すぐにだ、ジョーは言った。
「私の音楽を聴け、よね」
「そうした人よね」
「伝え聞く人柄はね」
「問題だらけの人でも」
「高潔であったから」
「だからね」
それが例え尊大と隣り合わせであってもだ。
「それでよ」
「そうなのね」
「そんな人だから」
「同情は嫌がるのね」
「怒るわよ」
同情されたその時はというのだ。
「それでもの投げてくるわよ」
「それは勘弁して欲しいわね」
「だからね、同情はね」
ベートーベンに対してはというのだ。
「してはいけないわ」
「そういうことね」
「モーツァルトとはタイプは違うけれど」
「並び称されてるしね」
「偉大な音楽家としてね」
紛れもなくだ。
「そうした人だし」
「同情するなら」
「音楽を聴け」
「自分の」
「そうした人だったのよ」
「前向きではあったのね」
エイミーはここまで聞いて述べた。
「ベートーベンさんは」
「ええ、だから耳が悪くなって絶望してね」
「自殺しようとしたけれど」
「その気持ちに打ち勝てたのよ」
絶望とそれによる自殺、そのマイナスの感情にというのだ。マイナスの思考の中でも自殺は最も重く辛いものであるが。
「何とかね」
「そう考えたら」
「その音楽への自信と欲求も強かったし」
「我も強かったのね」
「物凄くね」
「だから自殺しなくて」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「多くの名曲を残せたのよ」
「そうだったのね」
「だから偉大なのよ」
「本当に偉大な人ね、今だったら耳も治ったし」
「もっと幸せだったかも知れないけれど」
「あれだけ沢山の名曲を残せたから」
だからだとだ、エイミーは述べた。
「凄い人ね」
「そうでしょ」
「ええ、それでこうお話している間に」
まさにとだ、エイミーは話した。
「メグお姉ちゃんラスボスまでいったわね」
「そのラスボスの強さは」
ジョーが自分のスマホでこのゲームの攻略サイトを観て言った、そこにラスボスのことも書かれているのだ。
「使用キャラによるけれど」
「どうなの?」
「やっぱり滅茶苦茶強いのよね」
「倒せたら運って」
その様にとだ、ジョーは自分の二人の妹に話した。
「書かれてるわ」
「運って」
「また凄いわね」
「使用キャラによるけれど」
それでもというのだ。
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