八条学園騒動記
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第五百五十話 最終ステージ突入その十
「ちゃんとしてるけれど」
「それでもなのね」
「それをね」
そのゲームをというのだ。
「完全に再現しても」
「よくないの」
「勿論頭に入れて」
読んでそうしてというのだ。
「やっていくことだけれど」
「それでもなのね」
「そこでね」
さらにというのだ。
「頭に入れるのと共に」
「閃きをなのね」
「活かして」
そしてというのだ。
「やっていくことがね」
「ゲームには大事なのね」
「若し」
メグはさらに言った。
「攻略本のままいったらそれ以上はあるかしら」
「攻略本での攻略以上に上手に出来るか?」
ベスが言ってきた。
「そういうこと?」
「そう、出来るかしら」
「それはね」
どうかとだ、ベスはメグに答えた。
「本に書いている以上のことはね」
「出来ないわね」
「本に書かれていることを最高としたら」
それならというのだ。
「そこから進む気がないなら」
「それ以上はないわね」
「ええ」
その通りだとだ、ベスも答えた。
「本当に」
「そう、だから閃いたら」
「その閃きをなのね」
「ゲームに再現して」
そしてというのだ。
「やっていくことよ」
「それがいいのね」
「私はそうも考えてるわ」
「それがセンスね」
ジョーは姉の言葉に腕を組み頷いて言った、頷くその顔も真剣なものでありある意味絵になっている。
「言うならば」
「ゲームのね」
「そして他のことでもね」
「そうよね」
「例えば」
ジョーはこうした話をした。
「プロ野球のオリジナル変化球とか」
「あっ、そのピッチャーの」
「例えばナックルカーブじゃなくて」
ジョーはエイミーに応えて話した。
「ナックルシンカーとか」
「カーブとは逆の方向に斜め下に落ちるのね」
「そう、揺れながらね」
「逆方向のナックルね」
「投げられるかどうかわからないけれど」
「ええと、カーブと逆方向の斜め下に落ちるのがシンカーで」
ベスはそのシンカーのことを話した。
「確かオーバースローで投げたらスクリューだったかしら」
「左ピッチャーが投げたらじゃなかったかしら」
ジョーはベスにあれ、という顔で応えた。
「確か」
「そうだったかしら」
「どっちだったかしらね、まあとにかくね」
ジョーはあらためて話した。
「カーブと逆方向がね」
「シンカーよね」
「それでね」
「ナックルシンカーね」
「それもね」
「閃いたらなのね」
「誰か投げるかも知れないわね」
今言ったこの変化球もというのだ。
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