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八条学園騒動記

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第五百五十話 最終ステージ突入その九

「作曲の方はね」
「閃きなの」
「そうなる?今思ったけれど」
「今のお話だとそうよね」
「ベスもそう思った?」
「ええ、どうもね」
 そうだとだ、ベスはジョーに答えた。
「思ったわ」
「そうよね」
「ピアノとかバイオリンの演奏は才能で」
「作曲はね」
「閃きね」
「何かヴェルディは聖書を開いて」
 イタリア歌劇の大家である、多くの名作を残しこの時代でもその全ての作品が上演されている程である。
「そのページを見てね」
「作曲思いついたの」
「作曲する気になれなくて」
「あら、それでなの」
「いいやって感じで聖書を放り捨てる様に置いたら」
 その時にというのだ。
「その開いたページを見てね」
「それでなの」
「作曲の閃きがね」
「下りてきたのね」
「そしてそこからね」
「作曲したの」
「しかもそれが出世作で」
 ナブッコである、バビロン捕囚を扱った作品だ。
「ここからね」
「ヴェルディは有名になったのね」
「そうらしいわ」
「凄いお話ね」
「じゃあ若しも」
 エイミーはそのお話を聞いて言った。
「その時ヴェルディが聖書を放り捨てるみたいに置かなかったら」
「そしてそのページが目に入らないと」
「その時は」
「そう、若しかしてね」
「ヴェルディは大作曲家になってなかったのね」
「そうみたいよ」
 このナブッコの『行け、金色の翼を我が思いを乗せて』は合唱の名曲でこの時代でもイタリア第二の国歌とされている。
「どうもね」
「まさに運命ね」
「閃きがね」
「神様から与えられて」
「そして運命もね」
 まさにその時にというのだ。
「開けたのよ」
「凄いお話ね」
「そうよね」
「私が聞いても」
 エイミーは答えた。
「凄いお話だわ」
「これはヴェルディの運命のお話でもあるけれど」
「閃きのお話でもあるのね」
「そうなるわね」
「閃きね」
 メグも言ってきた。
「ゲームのプレイでもあるわね」
「というと」
「だから」
 プレイしつつ言うのだった。
「ふとこう動いたらいいとか」
「閃いてなの」
「そしてそう動いてね」
 そしてというのだ。
「成功したりするから」
「だからなのね」
「プレイにおいてもね」
 閃き、これはというのだ。
「あるし。それに」
「それに?」
「大事ね」
 こうエイミーに話した。
「そうよね」
「攻略本読んでだけじゃないのね」
「攻略本を読んで」
「そのうえでなの」
「閃いたら」
「そのプレイもしてみるのね」
「確かに攻略本はそれが目的だから」
 そのゲームの攻略について書かれている本だからだというのだ。 
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