| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二百五十八話 キャンプファイアーその四

「別にね」
「そうですね」
「うん、ハロウィンも楽しいしね」
「文化祭も楽しくて」
「だからね」
「そちらに向けばいいですね」
「うん、しかもね」
 僕はここで千歳さんにさらに話した。
「ハロウィンの後はクリスマスだから」
「本当に色々ありますね、催しが」
「そうだよ、もう次から次にね」
「それが世の中ですね」
「しかも日本は四季があるから」
 それが為にだ。
「もうね」
「その季節ごとにですね」
「色々あるよね」
「そうですね、お花ですと」
 千歳さんは僕の四季の言葉からお花を連想したのかこちらのお話からしてきた。
「冬の終わりに梅が咲いて」
「春になるって思うよね」
「そして桃が咲いて」
「いよいよ桜だね」
「その後は皐が咲きますし」
「あのお花も奇麗だしね」
 皐も僕が好きなお花の一つだ、赤や白の花が緑の中にある姿はとてもいいと思う。
「だからね」
「その花が散っても」
「次のお花があるよ」
「そうですね」
「それと同じでね」
「催しもですね」
「次から次にあるから」
 本当にそうした状況だからだ。
「特にね」
「寂しく思うことはないですね」
「悲しくもね、しかしね」
「しかし?」
「日本は催しが多いことはね」 
 このことはとだ、僕は千歳さんにこうも話した。
「他の国と比べても」
「多いですね」
「ハロウィンもあるしね」
「ですね、しかもハロウィンは日本にはなかったですね」
「うん、ずっとね」
「そうですよね」
「親父が子供の頃はなかったって言ってたよ」
 何年か前にそのハロウィンの夜に遊んで帰ってきて家で僕にカボチャを入れたカレーを出しながら話したことだ。
「そういうのはね」
「それが、ですね」
「最近定着したんだ」
「そうだったんですね」
「まあこれは資本主義だからだね」
「お店での売り上げですか」
「そちらの為にね」
 スーパーとかがお菓子とかグッズを売る為にだ。
「宣伝してね」
「定着しましたか」
「うん、クリスマスやバレンタインと一緒だね」
「バレンタインは国によって違いますよね」
「女の子が男の子にチョコレートをあげることは」
 親父はいつもバレンタインの時はチョコレートをかなり貰う、それを肴にワインやブランデーを飲んでいる。
「日本でのことで」
「他の国ではですね」
「違っていたりするから」
「そこは資本主義ですか」
「うん、そもそもバレンタインってキリスト教だよ」
 日本で主流ではないこの宗教のことだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧