八条学園騒動記
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第五百四十九話 無表情で豹変その十二
「どうかしら」
「そうね、若しもね」
「ゲーマーになったら」
「本当にね。その時は」
まさにとだ、メグは末妹に答えた。
「考えさせてもらうわ」
「そうしたらね、本当にね」
「暮らせるわね」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「暮らしていくこともね」
「考えるのね」
「そうするわ」
「そうしたらいいと思うわ、けれど今第六ステージも」
観ればこのステージもだった。
「さくさくね」
「このステージも」
ベスは自分のスマホから攻略サイトを観つつ次姉と妹に話した。
「ルナティックみたいよ」
「鬼みたいに難しいのね」
「このステージも」
「普通に進めないって」
そこまでの難しさだというのだ。
「そうこのゲームの攻略サイトに書いてるけれど」
「お姉ちゃんは相変わらずね」
「さくさくね」
「まるで無人の野を行くが如し」
「凄い勢いね」
「このままいったら」
「もう最終ステージも」
このステージもというのだ。
「楽勝?」
「そうよね」
「何しろメグお姉ちゃんまだね」
ベスは鬼神の如き強さで進む姉の操作キャラクターを観続けている、そのうえで二人にこうも言ったのだ。
「ノーダメージよ」
「ノーミスどころかね」
「ダメージすらだから」
「ここまでも相当に難しいのに」
それでもというのだ。
「ノーダメージだから」
「最終ステージもね」
「そうかもね」
「メグお姉ちゃん本当に凄いわ」
ベスの言葉はしみじみとしたものだった、メグは妹達がそうした話をしている横で第六ステージのボスもノーダメージで倒してしまった。手に入れた得点は誰がどう見てもハイスコアそのものであった。
無表情で豹変 完
2019・11・24
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