八条学園騒動記
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第五百四十九話 無表情で豹変その十
「退職した後はね」
「そこからは、よね」
「また別だから」
別の人生になるというのだ。
「定年を迎えてね」
「軍人さんの定年早いでしょ」
ジョーが末妹に問うてきた。
「そうでしょ」
「七十位でね」
「早いわね」
今の平均寿命百歳から見てだ、ジョーは述べた。
「かなり」
「そうでしょ、それでね」
「後の三十年は」
「もうそれはそれだから」
「死ぬまでゲーム続く
「年金で暮らしてもいいし」
つまり穏やかに余生を過ごすというのだ。
「それにね」
「再就職ね」
「事業興してもいいしね」
「軍人は軍人でやっていけるのね」
「そのゲームだとね、兵隊さんで入って」
士官の道を歩まずとも、というのだ。
「ずっと下士官でいてもいいし」
「下士官の方が気楽かしら」
「みたいよ、ゲームでも」
現実も同じである様だとだ、エイミーは言葉の中にこの言葉も入れてそのうえで次姉に対して話した。
「自分のことでね、しかも先任下士官になったら」
「偉くなるのね」
「結構好きにやれるらしいから」
軍隊の中でというのだ。
「軍律は厳しいけれどね」
「それで定年を迎えて」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「また第二の人生を過ごせるわ」
「第二の人生ね」
「それもね」
「ピンとこないわね」
第二の人生についてだ、ジョーは腕を組みどうかという顔で述べた。
「まだ」
「私達就職もまだだし」
ベスはやや考える感じの顔で言ってきた。
「それじゃあね」
「やっぱりピンとこないわよね」
「どうもね」
「まあお姉ちゃんは仕事一つあるわね」
「ゲーマーね」
「絶対になれるわ」
「なれるかしら」
当人はあまり乗り気でない感じだった、返事にその感情が出ていた。
「私は」
「なれるわよ」
姉に断言で返した。
「そこまで上手なら」
「プロの人は凄いけれど」
「そのプロ並だから」
今観ての感想だ。
「お金稼げるわよ」
「賞金で」
「賞金狙わなくても」
それでもというのだ。
「ゲーム実況とかね」
「それをやったら」
「動画サイトで、それでね」
「お金稼げるのね」
「それも出来るから」
「そういえば」
メグはステージを進みつつジョーに応えた。
「ゲーム実況で私もね」
「観てなのね」
「ゲーム勉強してるし」
メグ自身もというのだ。
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