夢幻水滸伝
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第百二十二話 台湾沖でその五
「その分強い、他の六将星のモンよりもな」
「ご自身の武芸も采配も」
「どっちもな、そして軍師の芥川は」
黄は今度は彼の話をした。
「四智星では序列は三番目やが」
「それでもですね」
今度は梁が応えた。
「あの人は」
「政とか教養ではリーに劣る」
こちらではというのだ。
「どうしてもな」
「そして政はですね」
「そっちはもう星のモンでは太宰がダントツや」
天機星である彼がというのだ。
「あいつはもうこれ以上はない政治家や」
「そうですね」
「そや、ほんまにな」
「そやからですね」
「あいつは凄い、けどな」
「四智星の中では」
「政はリーが一番や、それで術や知力はな」
そうしたものではというと。
「シェリルちゃんや」
「あの人ですね」
「もうダントツや、ドラゴンマスターとしてよおさんのドラゴンも同時に使えるしな」
このこともあってというのだ。
「それでや」
「芥川さんは術でもですか」
「劣る、けど戦の采配とかな」
「そうしたことではですね」
「あいつは常に戦の場で自ら兵を率いて戦ってきた」
「戦場のことを知っている」
「そうや」
それでというのだ。
「戦場をよお知ってて勘もある、戦の駆け引きや謀は」
「そうしたものではな」
「芥川さんは四智星で一番ですね」
「そや、そやからな」
だからだというのだ。
「あいつは戦の場では四智星で一番出来る」
「そやから戦の場では」
「ほんまに強い、そして綾乃ちゃんは」
黄は最後に彼のことを話した。
「三極星の第一位やろ」
「はい、そうですね」
「神魁星の方です」
「そうなると」
「ほんまにですね」
「力がちゃう、神星の中でも三極星はとりわけ強いが」
その中でもというのだ。
「綾乃ちゃんは第一位や、そやとな」
「人材で、ですか」
「日本はかなり有利ですか」
「これは大きいわ、綾乃ちゃんと中里と芥川」
黄は具体的に三人の名を挙げた。
「この三人でどう戦うか」
「それ次第で、ですね」
「日本は勝てますね」
「太平洋と地下世界を賭けた戦に勝ち残れる」
「そうなんですね」
「そうかも知れん、そう思うとな」
黄は梁とロザリンデにさらに話した、もう麺も炒飯も食べ終えていて蒸し餃子や焼売も残り少ない。
そこから残っているピータンを食べつつこう言ったのだ。
「日本もな」
「勝機はある」
「そうなのですね」
「この三人が軸になって」
それにというのだ。
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