八条学園騒動記
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第五百四十七話 酔い過ぎてその十一
「実はな」
「コシがないとね」
「あれだよな」
「スパゲティはね」
「アルデンテな」
「それね」
「つまりコシがないとな」
アルデンテ、程よい茹で加減だということだ。
「スパゲティもな」
「よくないから」
「だからな」
「エウロパのそれはよね」
「気になるよな」
「まさかコシないとかないわよね」
「イギリスはないみたいだけれどな」
この国はというのだ。
「どうもな」
「あそこスパゲティも駄目なのね」
「連合軍の人達が言ってたからな」
実際にというのだ。
「イギリスの料理はどれもこれもまずくて」
「スパゲティもなのね」
「ブログやツイッターでも話題だったよ」
ネットでもというのだ。
「連合軍の人達でイギリスに入った人達がな」
「お店で食べてみて」
「本当にどれもこれも滅茶苦茶まずいってな」
「書いて呟いて」
「それで話題だったからな」
現実としてそうだったというのだ。
「それでスパゲティもな」
「コシなかったのね」
「コシもなくてな」
つまりアルデンテでなくてというのだ。
「味付けもな」
「駄目だったのね」
「最悪だったらしいな」
「それ聞いてある意味ね」
「食いたくなったか」
「ちょっとね、まあほんの少しでいいから」
食べるそれはというのだ。
「そうも思うわ」
「そうなんだな」
「ええ、じゃあ今からね」
「身だしなみ整えてくるか」
「朝だけれどシャワー浴びようかしら」
「それもいいな」
洪童も否定しなかった、そしてだった。
春香は実際にシャワーを浴びてそこから身だしなみを整えた、するともうゾンビから普通の少女に戻っていた。
その妹を見てだ、洪童はこう言った。
「俺もシャワー浴びるか」
「それですっきりしてよね」
「見出しなみ整えるか」
「そうしたら?兄さんもゾンビみたいになってるし」
「それじゃあな」
兄は妹の言葉に頷いた、そしてゲームをセーブして中断してだった。
シャワーを浴びに行った、そうして学校に行くのだった。
酔い過ぎて 完
2019・11・9
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