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八条学園騒動記

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第五百四十七話 酔い過ぎてその七

「ベッドの中でね」
「そこでか」
「そうするから」
 それでというのだ。
「風邪ひきたくないから」
「本当に飲んだ後変な場所で寝たら風邪ひくよな」
「間違っても外でそうなったら」
 酔い潰れてそのうえでというのだ、春香は兄にこうした場合についてはかなり厳しい顔になってそのうえで話した。
「死ぬわよ」
「凍死するからな」
「冬だとね」
「本当にそうなるからな」
「ロシアじゃ多かったから」
「ああ、そうらしいな」
「今もいるらしいから」
 ほぼ全ての居住可能な星が寒冷地ということで有名なこの国ではというののだ、洪童のクラスメイトであるアンネットの祖国でもある。
「真冬の雪がある中で飲んでね」
「外で酔い潰れてか」
「そのまま凍死とかね」
「リアルであるのがロシアだな」
「あそこは昔そうして死ぬ人が交通事故より多かったらしいから」
 二十一世紀まではそうだった。
「だからね、兄さんもね」
「間違っても外ではか」
「そうならないでね」
 こう釘を刺した。
「そしてお家の中でもね」
「風邪ひくか」
「だからいいわね」
「ああ、EDが終わってもな」 
 ドラマのとだ、洪童も答えた。
「ちゃんとな」
「起きてるわね」
「努力するな」
「そうしてね、じゃあシャワー浴びてくるわ」
「それじゃあな」
 こうした話をしてだった。
 春香はシャワーを浴びに行き洪童はテレビを観た、そしてテレビのEDが終わった時にだった。
 春香はリビングに戻って来て兄に声をかけた。
「兄さん起きてる?」
「かなり酔ってるけれどな」
 これが洪童の返事だった。
「この通りな」
「そう、じゃあね」
「俺の番だな」
「浴びるわよね、シャワー」
「それですっきりしてな」
「寝るわね」
「そうするな、本当にシャワー浴びただけでな」
 それだけとだ、洪童はさらに言った。
「朝違うからな」
「二日酔いになってもね」
「気分的にすっきりしてるからな」
「だからね」
 それでというのだ。
「浴びてきたらいいわ」
「それじゃあな」
「私もすっきりしたし」
 シャワーを浴びてというのだ。
「兄さんもね」
「そうしてくるな」
「それじゃあね」
「何とか起きたしな」
「お風呂場で寝ないでね」
 春香はまた忠告した。
「いいわね」
「湯舟の中だと寝るけれどな」
「シャワー位だとなのね」
「寝ないからな」
 それでというのだ。
「そこは安心してくれよ」
「それじゃあね」
「入って来るな」
「そうしてね、じゃあ私これでね」
「寝るんだな」
「もう戸締りもしたし」
 そちらのことも済ませたというのだ。 
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