八条学園騒動記
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第五百四十五話 日本についてその三
「食うしな」
「もうキムチがないとね」
「韓国じゃないな」
「連合でもそう言われるわね」
「日本じゃ漬けものだけれどな」
それでもというのだ。
「もっとな」
「違うわよね」
「ああ、日本の漬けものよりもな」
それこそというのだ。
「重要な位置占めてるよな」
「そうよね」
「何かあればキムチだから」
「お料理の味付けも」
「そりゃ宮廷料理は辛くないさ」
先程の話通りにというのだ。
「あと昔の料理は」
「大体李氏朝鮮の中頃から辛くなったのよね」
「唐辛子が入ってからな」
まさにその時からというのだ、豊臣秀吉が攻めてきた時からだ。
「そうなったんだよ」
「そうよね」
「それまではな」
「唐辛子がなくて」
「ないからな」
なければ使える筈がない、そういうことだ。
「そりゃ食材にもないさ」
「当然よね」
「そう、それがな」
まさにというのだ。
「高麗とかの料理で」
「その頃のお料理ってやっぱり」
「辛くなくてあっさりしたな」
「そうした味よね」
「それが唐辛子が入ってな」
「もう二十世紀にはよね」
「完全に定着してな」
そしてというのだ。
「今の味になってるんだよ」
「そうよね」
「もう唐辛子がないと」
それこそというのだ。
「考えられないけれどな」
「韓国料理はね」
「それでも辛くない料理もな」
「ちゃんとあるわね」
「宮廷料理とか昔の料理はな」
「そういうことね」
「俺も食ったことないけれどな」
「実は私も」
このことは春香もだった。
「ないわ」
「キムチ系ばかりだからな」
「本当に味付けはね」
「殆どこれだからな」
「それで煮るか焼くで」
調理の方法の話にもなった。
「そんなのよね」
「本当にな」
「生ものもあるけれどね」
その熱いものが多い韓国料理にもというのだ、ミーナは韓国人としてこうした料理のことも話に出した。
「お刺身とか」
「ユッケもな」
「あるけれどね」
「そうしたものも美味いな」
「そうよね」
「けれどな」
それでもとだ、ここでまた言う洪童だった。
「お刺身は日本から入ってるな」
「それね」
「韓国起源とか言う人いるけれどな」
「その我が国の中でね」
「起源は日本でもないしな」
「元々鱠よね」
「そうなんだよ、中国で食べていて」
つまり起源は中国だというのだ。
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