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八条学園騒動記

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第五百四十四話 ワインに酔いその八

「だからね」
「沢山食べるのね」
「そうだよ、僕より遥かに」
「あの人達の場合はそうよね」
「ワインなんてね」
 酒はというと。
「昨日の僕達なんてそれこそ」
「子供レベルね」
「身体動かすし体格も」
「大きい人ばかりだから」
「二メートル十で普通だから」
 レスラーや力士はというのだ。
「それじゃあね」
「もうね、お酒も」
 これもというのだ。
「まさに鯨飲」
「そんな感じよね」
「そう、だから」
「私達とは比較にならないわね」
「あの人達はね、僕なんてね」
「それこそなのね」
「比べものにならないよ」
 それこそという言葉だった。
「食べる方も飲む方も」
「そのどちらも」
「けれど僕もエウロパの連中から見れば」
「凄く食べるのね」
「実際連合でも平均より食べてるし」
 このことは紛れもない事実だというのだ。
「それでエウロパに行ったら」
「エウロパの連中って小さいのよね」
「僕達より平均十センチ小さいよ」
 連合の平均身長は一九〇でエウロパは一八〇である、この十センチの違いが実に大きな違いであるのだ。
「大体ね」
「それで食べる量も違って」
「連合軍の人達がお店に入って」
「お店のものを食べ尽くしたとか」
「そういうお話もあったからね」
「エウロパって小食なのね」
「全然食べないらしいよ」
 連合から見ればそうなるのだ。
「もうね」
「そうなのね」
「だから僕達はバイキングみたいにね」
「言われていたのね」
「エウロパ全土の食べものを食べ尽くすとか」
「大袈裟ね、というかバイキングって」
 ミーナは彼等のことをここで話した。
「野蛮人じゃない」
「奪って殺す」
「そうした連中よね」
「もういきなり村とか修道院とか襲って」
「食べものとか金品とか全部ね」
「うん、強奪して」
 とかく連合ではバイキングはそうした者達だったと言われている、悪く言うことに情熱を注いでいると言っていい。
「それで人を殺し尽くす」
「とんでもない連中よね」
「野蛮で残虐な」
「そんな連中みたいだったっていうのね」
「その食べる量からね」
「失礼よね」
「僕達食べるけれど」
 ポルフィもこのことは否定しなかった。
「けれどね」
「それだけよね」
「ものは奪わないし」
 略奪は行わないというのだ。
「連合のものは返してもらったけれど」
「大英博物館とかにあった」
「それはそうしてもらったけれど」 
 ただし無料でだった、強制的に接収したと言っていい。 
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