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八条学園騒動記

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第五百四十四話 ワインに酔いその一

               ワインに酔い
 ミーナが起きたのは五時半だった、頭が鈍く割れる様に痛くしかも身体全体が辛い。二日酔いなのは明らかだった。
 だが今日は学校だ、出来るだけ早く起きて風呂に入って酒を抜いて学校に向かわないといけない。それでだった。
 風呂場に向かった、この時兄のポルフィのことは頭に入っていなかったが。
 脱衣場に入ったところで兄に会った、そこで彼におはようの挨拶を交えてから尋ねた。
「今から?」
「もう出たよ」
「そういえばすっきりしてるわね」
 兄の顔を見ればそうなっていた。
「二日酔いじゃなくて」
「もうお湯の温度を徹底的に熱くして」
「そしてなの」
「四十二度にね」
「それは熱いわね」
「それでシャワーの温度は十六度にして」
「徹底的に冷たくして」
 そちらはそうしてというのだ。
「それでね」
「入ったから」
「もうすぐに熱くなってね」
 湯舟に入ればというのだ。
「お酒が抜けて」
「シャワーで身体も冷やして」
「こっちもすぐに冷えたから」
「お酒抜けたのね」
「すぐにね、最初ここに来るまで死にそうだったけれど」
 二日酔いのせいなのは言うまでもない。
「それがね」
「すっきりしたのね」
「湯舟に三回入ったよ」
「シャワーも浴びたわね」
「そうしたらね」
 それでというのだ。
「もうすっきりしたよ」
「それはよかったわね」
「じゃあ今からミーナも」
「ええ、入っていいわよね」
「うん、僕は朝ご飯作って」 
 そしてというのだ。
「少し予習するよ」
「昨日飲む前にしたでしょ」
「それでもね」
「真面目になのね」
「やっぱり勉強はしないと」
 こちらは忘れてはならないというのだ。
「僕達はね」
「学生の本分ね」
「それはちゃんとしないと」
 どうしてもというのだ。
「駄目だから」
「朝ご飯を作って」
「幸い今朝は簡単なのだし」
「そうなの」
「お粥でいいよね」
「オートミール?」
「それにね」
 そちらのお粥だというのだ、連合ではお粥は米のものとは限らないのだ。
「するから」
「あれならね」
「もうお水に入れて」
 そのオートミールの素をだ。
「それで茹でて」
「牛乳入れたら」
「すぐに出来るから」
 それでというのだ。
「それを作って」
「それでなの」
「予習もするよ」
「じゃあ私は」
 ミーナはポルフィの話を聞いてあらためて話した。 
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