八条学園騒動記
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第五百四十三話 目玉焼きとハンバーグその四
「もっとだからね」
「そうそう、だから」
それでというのだ。
「大変だけれど」
「それでもだね」
「もう今日は」
それこそというのだ。
「それを覚悟でね」
「飲むわよ」
「そうするんだ」
「そして二日酔いになるのなら」
その覚悟があるならというのだ。
「もう今日はね」
「とことんまで飲むんだ」
「明日の朝お願いね」
ミーナはこうも言った。
「そうしてね」
「宜しくっていうと」
「だから明日の朝絶対に死にそうになってるから」
ワイン、発泡性の赤いそれをごくごくと飲みつつ話す。もうそれは完全に二日酔いになる為の飲み方だった。
「碌に動けないから」
「明日の朝はなんだ」
「まずお風呂に入るから」
「僕もそうするつもりだけれど」
「一緒に入ろう、お風呂」
「いや、一緒って」
そう言われるとだった、ポルフィも。
流石に引いた顔になってハンバーグと目玉焼きをフォークとナイフを使って上手に切って口の中に入れつつ話した。
「流石にね」
「駄目っていうのね」
「僕達子供じゃないから」
それでというのだ。
「流石にね」
「一緒に入るとまずいっていうのね」
「そう、だからそれは」
「水着とか着ても」
「水着を着てもだよ」
例えそうしてもというのだ。
「やっぱりね」
「よくないのね」
「うん、別々に入ろう」
「明日学校だけれど」
「だったら僕お酒飲むと早起きになるから」
喉が渇いて起きてしまうのだ。
「多分四時位に起きるから」
「お兄ちゃんはその時に入るの」
「お水飲む時にね」
「お風呂に入って」
「それですっきりするから」
「その後で」
「起こすかそれでも駄目なら」
ポルフィはその時のことも話した。
「脱衣場まで担いでいくから」
「そうしてくれるの」
「もう脱衣場に着いたらね」
「後は服脱いでね」
「お風呂に入るだけだよね」
「もう後は身体洗ってシャワ―浴びて」
「それだけで違うからね」
酒が抜けるというのだ、身体を洗ってシャワーを浴びただけでも。
「だからね」
「まずはそこまでなのね」
「連れて行くから」
だからだというのだ。
「後はね」
「自分でっていうのね」
「何とかしてね」
「それじゃあね」
ミーナはハンバーグを食べてワインを飲みつつ頷いた。
「今はね」
「飲むんだね」
「もうとことん飲むわよ」
「いつも通りだね」
「ハンバーグもあるしね」
「ビスマルクはシャンパン好きだったそうだね」
ポルフィは自分達が今食べているハンバーグを考えだしたその人の話をここでまた話した。今度は酒の話だが。
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