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八条学園騒動記

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第五百四十三話 目玉焼きとハンバーグその二

「血が軍隊だったんだ」
「硬派な言葉ね」
「それで二十数回の決闘に勝って」
「二十回以上も決闘したの」
「そう、そしてね」
 そのうえでというのだ。
「全部勝って顔には向こう傷もあったらしいよ」
「それはまた凄いわね、しかも当時は大柄だったのよね」
「一九〇超えていたらね」
「だったら」
 ここまで聞いてだった、ミーナはハンバーグを食べつつ話した。見ればご飯の後はワインを飲む用意をしていてボトルとグラスが既にテーブルの上にある。
「プロレスラーになったら」
「よかったっていうのね」
「うん、そう思ったけれど」
「そうだね、政治家やるよりもね」
「レスラーになった方が」
 体格があり強いならというのだ。
「もうね」
「人気が出てね」
「お金にもなるから」
「そう言われるとそうだね」
「それか軍人さんか」
「何か軍人さんになりたくなくて」
 それでとだ、ポルフィはミーナにハンバーグをおかずにご飯を食べつつ話した。見れば彼もワインを飲む用意をしている。
「外交官になって」
「それでなの」
「政治家になったそうなんだ」
「そうだったのね」
「それでね」
「政治家になってドイツを統一したのね」
「それに貢献したけれど」
 それだけでなくとだ、ポルフィはさらに話した。
「ハンバーグが好きで」
「しかも卵も好きで」
「こうした食べ方も考えたんだ」
「そうだったのね」
「そう、そして」
 そのうえでというのだ。
「太っていたそうだよ」
「明らかに食べ過ぎよね」
「本当に凄くよく食べてたそうだから」
「さっきお話した通りに」
「あと鯉も好きだったそうだよ」
 こちらもというのだ。
「お魚だと」
「じゃあそっちもかなり食べたのね」
「多分ね、まあ連合じゃ人気ない人だけれど」
 エウロパの者は誰もが人気がない、それが連合である。それでビスマルクも連合では歴史上の悪人にされている。
「戦争して謀略も使って」
「悪い人よね」
「うん、けれどね」
「この食べ方を考えた人なのね」
「そのことはいいことだね」
「戦争して謀略家でも」
「それでもね」
 連合では悪人とされていてもというのだ。
「ハンバーグの上に目玉焼きを乗せる」
「この食べ方を考えて」
「僕達は今食べているんだ」
「ビスマルクに感謝すべき?」
 ミーナはここまで聞いてこう思った。
「つまりは」
「そうかもね、まあそう言ってもね」
「それでもなの」
「ビスマルクは僕達に食べさせようとして考えた訳じゃないし」
「あくまで自分でなのね」
「こうしたら美味しいかもと思って」
 そうしてというのだ。
「考えてね」
「それで食べただけだから」
 だからだというのだ。 
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