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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百五十一話 幕末の料理その一

                第二百五十一話  幕末の料理
 遂にお店のものが全部なくなった、コーヒーも紅茶もお菓子も何もかもがだ。それでクラスの女の子達が言った。
「もうね」
「これで終わり?」
「売るもの全部なくなったし」
「それならね」
「どうしようもないし」
「だったらね」 
 それならと言うのだった。
「もうこれで終わって」
「後は自由時間ね」
「後片付けの時まで」
「そうなるわね」
「あっという間だったね」
 僕はインスタントコーヒーの素もティーパックもなくなったお店の中においてそのお店の中を見つつ言った。
「この数日」
「だよな」
「もう気付いたら今だよな」
「準備してお店やって」
「色々やってたらな」
 そうしているとだった、クラスの男子連中も話をはじめた。
「あっという間だったな」
「もう全部なくなったな」
「お店も終わりか」
「そうなったな」
「そうだね、あれだけあったのに」
 コーヒーの素もティーパックもお菓子もだ。
「全部なくなったね」
「思えばすげえ売れたからな」
「飛ぶみたいに」
「この数日な」
「そうだったからな」
「それじゃあな」
「売り切れるのも当然か」
 皆で話した。
「無限じゃないからな」
「沢山あるものも売れればなくなってくな」
「そういうことか」
「この店のものも」
「そうだね、それでね」
 僕はさらに言った。
「もうこれでね」
「なくなったからな」
「それじゃあだよな」
「店じまいするか」
「後片付けもして」
「解散するか」
「そうしような」
 こう話してだ、そのうえでだ。
 僕達は店じまいにかかった、店じまいの作業も皆でするとすぐに終わった。そうして元のクラスに戻ると。
 解散となった、後は夜のキャンプファイアーまで自由だった。それでこの夜で皆それぞれの家に戻ることになる。
 僕も自由になった、それでクラスを出て次は何処に行こうかと考えながら歩いているとその時にだった。
 ラブポーンさんと会った、というかラブポーンさんが僕の姿を見てそのうえで僕のところに来て声をかけてきた。
「義和今暇?」
「暇というとね」
 僕はラブポーンさんにすぐに答えた。
「クラスの喫茶店も終わったし」
「それじゃあ」
「自由時間だよ」
 文字通りにだ。
「キャンプファイアーまでね」
「じゃあ助けてくれる?」
 僕の言葉を聞いてだった、ラブポーンさんはすぐにこう言ってきた。
「それじゃあ」
「っていうと」
「実は料理部のお料理で余ってるのがあるの」
「そうなんだ」
「あらかた食べてもらったけれど」
 それでもというのだ。 
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