| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二百五十話 思わぬ再会からその七

「行ってるし」
「だからですね」
「僕は宗教を肯定しているよ」
「神様の存在もですね」
「仏様もね、人間よりも遥かに尊い」
「そうした存在がですね」
「この世界には存在しているんだ」
 このことは間違いない。
「本当にね」
「そうですよね」
「若しもだよ」
 ここで僕は曇った顔になって円香さんに話した。
「神も仏もない、人間が最高で万能だってね」
「思えばですね」
「それは狂信と同じ位危険だよ」
「無神論もですね」
「例えばキリスト教を狂信して」
 僕はここで歴史の話もした。
「十字軍とかね」
「中南米やアフリカでのことですね」
「ああしたことをすることもあるけれど」
 それでもだ。
「それだけじゃなくてね」
「無神論でもですね」
「宗教を否定して」 
 それでだ。
「宗教家の人達を虐殺したとかね」
「フランス革命でありましたね」
「ロベスピエールがね」
「あとポル=ポト派ですね」
「あれが一番酷かったかもね」
 共産主義というか無神論者の行いの中でだ。
「もう何から何までね」
「消し去る感じだったそうですね」
「眼鏡をかけているだけで」
 それがインテリの象徴とみなされてだ。
「殺されたりだから」
「無茶苦茶だったのですね」
「勿論宗教家もね」
 仏教のお坊さん達もだ、カンボジアは小乗仏教の国で国民の人達もその信仰はこの宗教であるのだ。
「片っ端から殺していったから」
「無神論もですね」
「下手をすればね」
 それこそだ。
「狂信と同じだよ」
「そうなのですね」
「というか宗教を信じない人こそ」
 僕が見る限りだ。
「おかしいよ」
「私もそれは」
「思うよね」
「実家が神社なので」
 神様の場所だからだというのだ。
「そう思います」
「そうだよね」
「無神論で」
 そしてというのだ。
「ブルジョワがどうとか言って皇室を否定して」
「神道は皇室の存在が大きいね」
「はい、頼るのは自分の力だけと言って」
 そしてというのだ。
「北朝鮮はいい」
「最後そこに至るんだよね」
「あの神格化した世襲の独裁国家は」
「そうした人達って何故かね」
「宗教や皇室は否定して」
「自分達を神格化している世襲の独裁国家をね」
「支持していますね」
 円香さんも呆れた顔だった。
「何故か」
「うん、宗教も皇室も否定するなら」
 それならだ。
「あの国はね」
「真っ先にですね」
「否定しないとね」
「独裁者が神様になっていますね」
「神格化しているからね」
 銅像を建てるわ肖像画を掲げるわでだ、教科書には超能力者か妖術使いみたいな逸話で溢れ返っている。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧