八条学園騒動記
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第五百三十九話 帰りの旅その十一
「そうしてな」
「解消するからだね」
「今はだね」
「飲む、酒は酔い潰れるまで飲むこともじゃ」
それもまた、というのだ。
「飲み方の一つじゃ」
「悪い飲み方でもな」
「飲み方でもあるんだね」
「そうじゃ」
まさにというのだ。
「だからな、今もな」
「飲むか」
「そうするんだね」
「今はその飲み方をする」
こう言ってまたブランデーを飲んだ、実に濃厚な味である。
「あえてな」
「そうして楽しむんだな」
「今は」
「左様、あと途中海賊に出会ったら」
博士はその時のことも話した。
「遠慮なくじゃ」
「皆殺しだな」
「そうするんだね」
「そうする」
まさにというのだ。
「このメカラドンによってな」
「百の頭持ってるしな」
「そこからそれぞれ破壊光線出して攻撃するから」
「だからか」
「海賊も倒せるんだね」
「宇宙海賊なんぞ何でもない」
博士はブランデーを飲みつつ二匹に答えた。
「だからな」
「何でもなくか」
「倒すんだ」
「そうする、その場面を見ることもじゃ」
「楽しみか」
「そうだっていうんだ」
「左様じゃ、ではな」
博士は二匹に笑いつつ話した。
「今は飲むぞ」
「ブランデーをか」
「そうしていくんだね」
「酒は友じゃ」
博士にとってもというのだ、こうしてだった。
博士は今はブランデーを楽しんだ、そうしてベッドに入って眠るのだった。その眠りもいいものだった。
帰りの旅 完
2019・9・9
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