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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百四十九話 合気道をしてもその一

                第二百四十九話  合気道をしても
 僕は留美さんと別れてから道場に入った、するとまだ合気道部が演舞をしていた。このことは留美さんが言った通りだ。
 けれど円香さんの姿はなかった。それでおやと思っていると。
「来られたんですね」
「その声は」
 円香の声に振り向くと実際に円香さんがいた、合気道の道着姿だった。
「いたんだ」
「はい、私の演舞は終わりまして」
「それで今は」
「ここで控えています」
 僕に礼儀正しい声で話してくれた。
「いざという時に備えて」
「誰かが怪我した時とか」
「すぐに出られる様に」
「そうしているんだ」
「はい、あと後片付けのです」
 演舞の後のというのだ。
「心構えの為に」
「道場にいるんだ」
「道場にいれば」
 それでというのだ。
「すぐに動けますから」
「スタンバイしているんだね」
「そちらの意味でも」
「真面目だね」
「いえ、当然のことです」
 こう僕に答えてくれた。
「こうしたことは」
「合気道をしていると」
「武道、スポーツをしているなら」
「そういうものかな、バスケ部は」
 男子だけじゃなくて女子もだ。
「こうした時は皆休んでいるよ」
「そうなのですか」
「休憩室とかでお喋りしたり寝たりして」
 本当にそうしたことをしてだ。
「それでね」
「休んでいて」
「そして動く時にね」
 後片付けの時が来たらだ。
「動くんだ」
「それがバスケ部ですか」
「いつもスタンバイすることはね」
「ないですか」
「試合は試合でね」
「後片付けは後片付けですか」
「その辺りはメリハリっていうか」
 顧問やコーチの先生達もこう僕達に言っている。
「そこははっきりしている部活だから」
「部によって違いますね」
「うん、というか円香さん疲れない?」
 僕は円香さんにあらためて尋ねた。
「いつも気を張っていたら」
「道場にいる間だけなので」
「別になんだ」
「後は戻りますので」
 だからだというのだ。
「特に」
「問題ないんだね」
「はい、道場と教室にいると時と」
「後は体育の時かな」
「そうした時は気を張りますが」
「それ以外だとなんだ」
「私も気を抜きます、そして」 
 円香さんはさらに話した。
「気を抜きますと一瞬で寝てしまいます」
「そういえば円香さんって」
「すぐに寝られます」
「そうした体質だったね」
「気を抜いて目を閉じますと」
 そうすればというのだ。
 
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