夢幻水滸伝
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第百十四話 朝に急変その二
「女帝恐るべしね」
「流石と言うべきか」
「そうなん?私も強いお酒やと思うけど」
綾乃は驚く一同に平然とした顔で返した。
「私もボトル一本空けられるで」
「それ普通ちゃうから」
「ほんまの酒豪やないと無理やからな」
芥川と中里もこう返した。
「あんな酒普通ストレートでは飲めんで」
「それもボトル一本とかな」
「流石にボトル一本空けたら」
綾乃もというのだ。
「次の日二日酔い寸前になるわ」
「普通死ぬやろ」
「めっちゃ酷い二日酔いになってな」
中里と芥川は顔を見合わせて自分達で話した、そしてそれは他の面々も同じだった。
それでだ、リーは鴨肉を食べつつ言った。
「私も飲める方だが」
「勝てないわよね」
「格が違う」
こうアレンカールにも返した。
「全く以てな」
「そうよね、酒豪といえどね」
「格があるな、そして三極星は」
「神星の中でも別格ね」
「酒のことでもな」
「本当にそうね」
「お酒では勝てないわね」
シェリルも言うことだった、唖然となりつつも食欲は落ちておらずよく火が通っている椎茸やしめじをぽん酢で食べている。
「どうしても」
「ほんまやな、そう言う自分も飲んでるけどな」
施はそのシェリルに言った。
「それでもな」
「格が違うわよ」
「そやな」
「戦いに最後まで勝つのは私達でも」
「そこでそう言うか」
「ええ、言うわ」
このことには負けじであった。
「貴方達にも言うわ」
「強気やな」
「強気ではなく事実よ、貴方達は全員私達の下について」
決戦の後はそうなってというのだ。
「そのうえでね」
「働いていくことになるんやな」
「そうなるわ」
こう言うのだった。
「絶対にね」
「それ言うたら我等もや」
羅がシェリルに言い返した。
「同じこと言うからな」
「こっちも強いで」
施も再び言った。
「他のどの勢力よりもな」
「それはこっちを置いて言うてるか?」
今度はトウェインが言った、それも不敵な笑みで。
「アメリカに」
「そうよ」
「それは当然やろ」
「聞こえる様に言うてるしな」
シェリルだけでなく施と羅もトウェインに返した。
「勝つのは中国や」
「最後はな」
「そう言っていられるのも今のうちよ」
「全くだ」
シェリルだけでなくリーも参戦してきた。
「諸君等はやがてシンガポールで我々が主座の卓に着くからな」
「ホワイトハウスで、やろ」
メルヴィルも言ってきた。
「そこは間違えたらあかんわ」
「そこでそう返すか」
「事実を言うたまでやが」
「言ってくれるものだな」
「全く、あんた達も言い合うわね」
アレンカールは六人に笑って突っ込みを入れた。
「今日も」
「どうも顔を合わせると一度はこうした話になるわ」
リーはアレンカールにこう返した。
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