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夢幻水滸伝

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第百十三話 神星同士の会合その三

「戦っていってな」
「勝つな」
「そうする、絶対にな」
「そうか、絶対の自信があるな」
「絶対に勝つ自信がないと戦はしたらあかん」
 芥川は中里にはっきりとした言葉で返した。
「そうもいかん時もあるが」
「勝てる戦しかしたらあかん」
「みだりに戦はせんのは絶対やろ」
「戦は国力使うからな」
 このことは中里もよくわかっている、伊達に日本の武を司っている訳ではない。
「それだけにや」
「そや、無闇にはや」
「戦はせんことでやな」
「そや、それでや」
 それだけにというのだ。
「絶対に勝てる」
「そうした戦だけする」
「それでも負けるリスクはある」
 戦にはというのだ。
「そう考えるとな」
「戦は絶対に勝てんとな」
「やらんことや、それでや」
 さらに言うのだった。
「僕はこの度の戦はや」
「勝ち残れるな」
「他の神星の連中にもな」
 彼等を擁する勢力にもというのだ。
「勝つで」
「絶対にやな」
「そや」
 その通りだとだ、芥川は中里に答えた。
「そして日本がや」
「覇者になるな」
「この世界のな、後な」
「後?」
「太平洋と地下世界統一したらな」
 それからのこともだ、芥川は中里に話した。
「もうそこから先は太宰が考えてる」
「あいつがか」
「そや、そやからそれからもな」
「あいつが頼りになるか」
「あいつはほんまに政特に内政についてはな」
「凄いな」
「そやからそれからのこともな」
 統一してからのこともというのだ。
「安心してええ」
「そうなるか」
「九十五億の人口に広大な領地があっても」
 それでもというのだ。
「治めていける、そして星のモンも四分の三が加わる」
「地の星、人の星の全員にな」
「天の星のモンも三十人以上、神星は十人」
「人材面でも圧倒的やな」
「そうした勢力になるからな」
 だからだというのだ。
「大きいで」
「統一したらな」
「そやな、ほな統一したら」
「国を治めてな」
 そしてというのだ。
「力を蓄えてな」
「世界全体も統一やな」
「その力で世界を救うで」
「そうしよな、それでやけど」
 綾乃がここで二人に声をかけた。
「今も皆それぞれの勢力の腹の探り合いしてるけど」
「今晩もな」
「それをするんやね」
「神星同士の宴の中でな」
 そうするというのだ。 
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