八条学園騒動記
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第五百三十八話 牡丹鍋と羊羹その四
「その酒も来る」
「そうしてか」
「堪能するんだね」
「そうなる」
こう言って博士と二匹は酒と鍋を待った、するとすぐに鍋と食材そうして酒も来た、酒は何と樽一つだった。
その樽を見てタロは博士に尋ねた。
「それ全部飲むんだね」
「君達も飲むか」
「少しね。というか本当は」
タロは博士に神妙な顔でこうも言った。
「犬はお酒駄目だよ」
「猫もな」
ライゾウも言ってきた。
「飲むとすぐにダウンだぜ」
「人間の少しの量で致命的だから」
「本当は飲めないぜ」
「実はね」
「そこは改造したからのう」
博士は酒のことを話す二匹に答えた。
「喋られるしじゃ」
「お酒もか」
「僕達飲めるんだね」
「酒を飲むことはじゃ」
まさにともだ、博士は話した。
「この世の最高の楽しみの一つじゃ」
「だからか」
「僕達も飲める様にしたんだ」
「本来は飲めないのに」
「あえてそうしたんだ」
「そうじゃ、だから君達もじゃ」
是非にという口調での言葉だった。
「飲むといい」
「それじゃあな」
「飲ませてもらうね」
二匹もそれならと応えた、そしてだった。
二匹は猪肉、飾られたそれを見て博士に行った。
「やっぱり牡丹だな」
「その様に飾られているね」
「本当に牡丹鍋なんだな」
「僕達がこれから食べるのは」
「そうじゃ、では牡丹鍋をじゃ」
まさにとだ、博士も応えた。
「楽しもうぞ」
「それじゃあな」
「これからね」
二匹は博士のその言葉にも応えてだ、博士と共に鍋を食べ酒を飲みはじめた。博士の飲みっぷりはかなりのものだったが。
ここでライゾウは博士の飲み食いする姿を見てこんなことを言った。
「マントも脱がないんだな」
「わしがマントを脱ぐ時はじゃ」
博士はライゾウのその言葉に食べつつ返した。
「決戦の時じゃ」
「正義の味方とか」
「そうじゃ、その時以外は入浴と寝る時以外はな」
「マント羽織るんだな」
「左様じゃ」
「そこもこだわりなんだな」
「尚寝る時の姿はじゃ」
博士はこの時の姿の話もした。
「パジャマにナイトキャップじゃ」
「そうした格好だよな」
「ナイトキャップも被ってな」
そうしてというのだ。
「しっかりと寝るのじゃ」
「夜はそうするよな」
「そうじゃ」
「あと正座だけれど」
タロは博士の姿勢の話もした。
「辛くない?」
「わしは別にのう」
「出来ない人多いのに」
連合全体ではそうなっている。
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