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八条学園騒動記

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第五百三十七話 歓楽街は素通りしその十

「それはな」
「わかるのう」
「ああ、とんでもないことになるよな」
「だから腐っておったのじゃよ」
「当時の日本のマスコミは」
「そして崩壊の時もな」
 その時はというと。
「醜悪であった」
「最後まで醜かったんだな」
「マスコミ全体がイエロージャーナリズムになってな」
 そのうえでというのだ。
「ネットで糾弾されてじゃ」
「それでだね」
 またタロが応えた。
「全く変わらないで」
「時代が変わってもな、それでネットに広告がいって」
「そっちの収入がなくなって」
「どんどんジリ貧になってじゃ」
 そのうえでというのだ。
「それでも変わらず」
「腐り果てて」
「誰も寄り付かなくなってな」
「後は何もなかったんだ」
「そうした滅び方であった」
 当時の日本のマスコミはというのだ。
「そうであった、そして人類の歴史に教訓を残した」
「マスコミはどんなものか」
「腐った権力はどうなるか」
「そうしたことをか」
「人類は学んだんだね」
「そうであった、そして今はマスコミはな」
 銀河の今の時代はというと。
「信用されておらんな」
「嘘吐くって思ってるからな」
「その前提があるからね」
 二匹も博士にすぐに答えた。
「報道は検証されるね」
「ネットでな」
「それで嘘なら叩かれる」
「そうなってるな」
「そうなったことがな」
 まさにとだ、博士は二匹に話した。
「大きな違いでな」
「もうマスコミには権力はない」
「かつてみたいなことは」
「信頼も金もない」
「そうなったんだね」
「当時の日本で唯一何をしても潰れない企業ばかりであったが」
 企業倫理を無視した時には犯罪ではないかという様な行為を数多く行ってだ、博士はその歴史をさらに話した。
「それがじゃ」
「潰れる様になった」
「そうなったんだね」
「世に小悪党が栄えた試しはなしじゃ」
 これが博士の言葉だ。
「当時の日本ではあまりにも長くのさばったが」
「最後はか」
「潰れたんだね」
「当時あった悪質な企業はな」
 それこそというのだ。 
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