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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百四十七話 恐ろしい病達その五

「わからないけれどね」
「時代に合わないとあるな」
「うん、何時の時代でも活躍出来る人がいるだろうけれど」
「例えば韓信あるな」
「あの人平和だともうね」
「ニートのままある」
 働かずに人の家に居候をして暮らしていた、若い頃の韓信はそうしたどうにもならない人だったのだ。
「そして世に出なかったある」
「そうだよね」
「まあそうしたらああした死に方もしなかったあるが」
「最期は悲惨だったからね、あの人」
「高祖に三族皆殺しだったあるよ」
 両親、兄弟、妻子も殺されたのだ。本人だけでなく。
「黥布、訪越もだったあるが」
「その三人共だったね」
「三人共悲惨なものだったある」
「そこまで思うと」
「平和だったらある」
「奸臣さんはその方がよかったかもね」
「そうも思ったある」
 ニートのまま一生を終えられたというのだ。
「ただし追い出されていたあるから」
「野垂れ死にだったかもね」
「そうかも知れなかったある」
「そうだね、ただ高杉さんはね」
 僕はあらためてこの人の話をした。
「独特な性格と個性だったから」
「平和な時代ならあるか」
「世に出ていたか」
「それはわからないあるか」
「難しかったかな」
 こう水蓮さんに答えた。
「やっぱり」
「そうあるか」
「結構そうした人いるよね」
「その時代だから出て来た」
「韓信さんもそうだしね」
「他にもあるな」
「ナポレオンもそうだろうし」
 この人にしてもだ。
「平和だとね」
「皇帝にもあるな」
「なっていないよ」
 一軍人で終わったと思う、それも家柄が低いせいで地味な。
「やっぱりね」
「そうあるな」
「まあ社会は変革しただろうけれど」
 歴史の流れとしてだ。
「あんなおかしな革命がなかったら」
「フランス革命はおかしいあるか」
「だってね、大勢の人が死んでるから」
「ギロチンあるな」
「粛清もしたから」
 中には叛乱を起こした街の人口の一割を殺すことにしてそれを実行に移したこともあった、リヨンであのフーシェが行った。
「百万も死んでるし」
「ジャコバン派のしたことあるか」
「それで裏切り裏切られで」
 裏切られれば即座にギロチン送りだった。
「ヤクザ映画みたいだし」
「マフィアあるな」
「うん、もうそんな感じで」
 本当に殺し殺されでだ。
「おかしいな革命だったと思うよ」
「革命は常に大勢の人が死ぬある」
「中国では易姓革命だよね」
「王朝が変わるとある」
 水蓮さんはお国のことを話してくれた。
「その都度内戦になってある」
「物凄く沢山の人が死ぬよね」
「項羽と劉邦もその時代の話あるよ」
「始皇帝の秦が倒れてね」
 始皇帝が死んですぐにその圧政への反発で大叛乱が起こった。陳勝呉広の乱から項羽や劉邦も出て来た。
「それでだったね」
「戦いになってある」
「さっき言った韓信だってね」
「出て来たある」
「そうだったね」
「それでその戦いである」
 その時にというのだ。 
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