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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百四十六話 ビロードその五

「どうしても」
「奈良県っていってマイナーなのネ」
「そして奈良市の中でもね」
「あの強い軍隊ガ」
「正確に言うと軍隊でないし」
 世界の人がどう思ってもだ、公式には自衛隊は軍隊ではない。この辺り事情がどうにもややこしい。
「しかも三つの自衛隊では末っ子扱いだし」
「航空自衛隊ハ」
「陸上自衛隊は陸軍で」
 あの帝国陸軍だ。
「海上自衛隊は海軍の後継者というか生まれ変わりというか」
「名前変わっただけじゃないノ?」
「世界の人がそう思ってもね」
 日本の公式な主張ではだ。
「違うから」
「そこはなノ」
「そう、それでね」
「航空自衛隊ハ」
「空軍だけれれど」
「一番最後に出た組織デ」
「士官学校みたいな場所も」
 あることはあってもだ。
「今一つ歴史も浅いせいか」
「有名じゃないのネ」
「そうかもね、それに何といっても」
 奈良市のことをまた話した。
「奈良市は有名な場所が幾つもあって」
「知名度低いのネ」
「そうなんだろうね」
「本当に江田島と違うのネ」
「まあ久留米も江田島程有名じゃないみたいだけれど」
 陸上自衛隊の方もだ。
「あの街の中で」
「久留米ってラーメン?」
 ジューンさんもこう言った。
「やっぱリ」
「そうなるよね」
「私行ったことないけれド」
「あそこはね、けれどあそこはまだね」
「奈良市みたいに他に色々なくテ」
「有名かもね」
 地元でもだ。
「あそこは」
「というか航空自衛隊がマイナー過ぎル?」
「奈良市の中でね」
「そういうことなのネ」
「うん、まあこのことはこの文化祭にはね」
 これといってだ。
「関係ないけれどね」
「それはネ」
「だってね、幕末とか維新の頃は」
「まだ飛行機ないわネ」
「気球はあったけれど」
 これで空を飛ぶことは出来たけれどだ。
「日本にはなかったし」
「確カ」
 ジューンさんは僕の話を聞いてこう言った。
「もう日本で気球を使った人ハ」
「平賀源内さん?」
「あの人が飛んだんじゃないノ?」
「それ本当かどうか」
 江戸時代中期田沼意次の時代の人だ、実は幕末まで百年もない。
「わからないんだ」
「そうなノ」
「有名な蘭学者で色々才能があって」
 万能の天才だったとも言う人がいる。
「知識も凄かったけれど」
「それで気球のことも知ってたのよネ」
「うん、けれどね」
 気球のことを知っていてもだ。
「気球で飛んで鳥を釣ったことは事実か」
「そのことは事実でないノ」
「それがわからないんだ」
「伝説?」
「そうかも知れないんだ」
 これがだ。 
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